地方性あふれるイタリア料理

イタリア料理と一口に言っても、その味わいは地方によってかなり変わります。南部ではシチリアのように、トマトやオリーブオイルをふんだんに使用し、お皿から太陽の香りがするような料理もあれば、ピエモンテをはじめとした北部では、隣接するフランスやスイスの影響を大きく受けている料理もあります。その地方に根付いた特徴があるのです。そのためイタリア人の中には「イタリア料理という料理は存在しない」と言う人も少なくないとか。今回紹介するのは、神田にある北イタリア料理のリストランテ・イザベラ・ディ・フェラーラ。新進気鋭の若手シェフの料理はおどろきの美味しさでした。

バジルとパルミジャーノで芳醇な味

店内に入ると、その重厚感に少々圧倒されます。サービススタッフの方の流れるような動きの数々もこの店の風格を物語っているよう。こんな雰囲気でいただくランチメニューとは? メニューを見てみると、うれしい驚き。なぜならば……「安いっ!」パスタにパン、グリッシーニ、コーヒーが付いて900円から。これならデイリーランチにも重宝しそう。週替わりのパスタメニューの中から、まず選んだのが、小柱とインゲンのジェノベーゼソース(900円)。お皿を置かれた瞬間、あたりにただようバジルの香りに、食慾がふつふつとわき上がってきます。そしてひとくち食べればその爽やかな香りが口中いっぱいに。たっぷり加えられたパルミジャーノチーズのコクと塩分が、シンプルな味わいを豊かに膨らませて、そして引締めてくれているのです。

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