おいしかった、田中さんに質問したら疑問が氷解して嬉しかった…そんな時はこのガラス瓶にチップを! |
粋なチップで、気持ちを伝える
ヨーロッパの有名カフェのギャルソンの立ち居ふるまいが人を魅了するのは、チップ制が根付いているからだという話をよく聞きますが、「残念ながら、日本にチップ文化はなじまないんだよね…」という嘆息も同様にひんぱんに耳にしますね。本来、チップはお店やギャルソンを評価する良いツール。素敵だと思ったらチップをはずむことで、相手が提供するものにどれくらい満足したかをスマートに伝えられます。それは提供者が技術を磨くための大きなモチベーションともなりえるもの。
Bead Pond Espressoは果敢にもこのチップ制にチャレンジ。…と言っても、硬貨の入った小さなガラス瓶がカウンターにそっと置かれているだけなのですが。
「日本の旅館でも、心付けを渡すという習慣があるじゃない」と田中さん。Bear Pondにおけるチップは、金額の問題ではないのだそう。
「たとえば、今日のラテアートは良かったな、と思ったら1円でも10円でもこの瓶に入れてくれたらいい。もしそんな文化がひろがったら、新人バリスタがどれくらい勉強になるか。お客さんに『まだまだ出来が悪いからチップは0円』、『おまえ、腕を上げたな。今日は300円はずむよ』なんて言われたら励みになるでしょう? 第一、そんなふうに気持ちを伝えるって、粋じゃないですか」
自分が楽しむと同時に、お店やそこで働く人を育てようという懐の深さを持つ素敵な大人が多ければ、チップ文化もひろまるかもしれませんね。
網の上のブルース・ウェーバー
ブルース・ウェーバーの『The Chop Suey Club』は、美貌のレスリング選手をモデルに撮影した写真集。絶版。 |
そういえば、ブルース・ウェーバーの代表作には『BEAR POND』と題した一冊もありましたっけ!
そんなトピックも含めて、街の空気を駆け抜けるようなスピード感、そして驚嘆すべき緻密で高度な技術が生みだす一杯が、まことに粋なお店だなと思うのです。
shop data
Bear Pond Espresso(ベアーポンド・エスプレッソ)【住所】 東京都世田谷区北沢2-36-12
【TEL】 03-5454-2486
【OPEN】 9:00~18:30
【CLOSE】 火曜日
【MAP】 Yahoo!地図情報
※Bear Pond Espressoの詳しいご紹介記事はこちらをどうぞ。