白いベスパのタルト屋さん!
陶芸ギャラリー「ゆとり炉」の軒先に、珈琲人町と並んで、雑貨やアート好きの人々なら目を輝かせるに違いない魅力的なタルト屋さんが小さなお店を構えています。
オーナーの伊東大輔さんは、デンマーク語でほっこりした心地よさを意味するhyggelig(ヒュッケリ)の「ちょっとまぬけな響きが好きで」、この屋号を命名しました。白いベスパに積んだ古い木箱にも、カタカナで「タルトヤ
ヒュッケリ」。その肩の力の抜けた感じがまた好ましいのです。
「洒落たフランス語やイタリア語は似合いません」と笑う伊東さんは、お店同様にゆるやかでどこか飄々とした空気感を漂わせています。
長崎出身の伊東さんは福岡のレストランで5年間働いて独立。バイクでタルト販売というのは珍しいスタイルですが…:
「アペというイタリア製の三輪車でパンを販売している例があるのを知り、それをバイクでできないかと考えました。アペは高くて買えないので(笑) 長崎の街には小回りのきくバイクがぴったりなんです」
もともと焼き菓子好きでもあり、タルトは食材の組み合わせの妙や塩のアクセントなど、学んできた料理の技術を活かせる対象だったそう。