カフェ/カフェの特集記事

エスプレッソ焙煎・ノリヨシミローステリア(5ページ目)

下北沢のBEAE POND espressoのコーヒー豆は、気鋭の焙煎士・吉見紀昭さんが手がけています。哲学もファッションも、今までに出会った焙煎士とは異なる個性的な彼に、真剣で熱のこもったお話をうかがいました。

川口 葉子

執筆者:川口 葉子

カフェガイド

一生、コーヒーの仕事を続けるために

読者の皆さまへメッセージをお願いします、と吉見さんにお願いすると、「どこのお店のエスプレッソが好きですかと訊ねると、答えられない人が多いんですよね。もったいないことだと思います」と前置きして、こんなアドバイスをいただきました。

「コーヒーは好みで楽しむものですから、まずはいろいろなお店に行って試してみてはいかがでしょう。さまざまなコーヒーを味わって、そのなかから自分の好き嫌いを知っていただきたいんです。味ばかりではなく、お店の雰囲気や人柄が好きというのでもいい。大切なのは、自分にとって好きか嫌いか。他人の好みは関係ありません。自分の好きなお店を明確に持てるようになると、コーヒーの世界はより面白くなりますよ」

自分もまだまだ勉強中で、もっともっとクオリティを上げるために必死です、と吉見さん。コーヒーの真髄は数年で習得できるものではないから、いまは徹底的に勉強したいのだといいます。

多くの経営者たちは、少しでも早く利益を上げることを目標にしますが、
「80歳まで生きて仕事を続けると考えれば、仕事をする期間は合計50年くらいあります。そう考えれば、2年や3年は短い時間でしょう? そこでこまごまと短期の売り上げを考えてもしかたがない。私は自分が大好きですから、自分を殺したくないんです。自分を殺さないために、いま頑張っています。70歳になったら自分のカフェを開いてバリスタをしますよ!」


右下の絵はアーティスト馬場敬一さんが
吉見さんをイメージして描いた作品。

吉見さんの焙煎したエスプレッソを楽しみたいと思ったら、下北沢のBEAR POND espresso、または二子新地の55 CAFE(ファイブアンドファイブ)へ足を運んでみてくださいね。人間味豊かなそれぞれのバリスタによって、小さなカップの中に新たな魅力と個性が注ぎ込まれ、楽しげにあなたの前にさし出されることでしょう。

Nori Yosyimi Roasteria
東京都江東区南砂1-9-15

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