店内中央の長い長い一枚板のテーブルは北海道のトチの樹。店内のテーブルの半数は、1本の木から作られたのだそうです。
壁やベンチは藁と珪藻土を混ぜて作ったもの。スタッフをはじめ地域の住民たちもボランティアで参加した共同作業で、環境文化NGO「ナマケモノ倶楽部」を通してつながりの深いエクアドルの人々も来日して、この壁に手形を残していきました。
暗闇カフェから百万人のキャンドルナイトへ
夏至の夜には電気を消して、キャンドルをともそう。揺れる小さな炎のもとで心おだやかな時間を過ごそう--そんな呼びかけとともに近年、あちこちのカフェで「百万人のキャンドルナイト」が実施されるようになりました。 ムーヴメントの発端はカフェスローで始まった「暗闇カフェ」。毎週金曜日の夜には電気のかわりに、みつろうのキャンドルのほのかな光がカフェを照らし、生で音楽が奏でられています。 |
カフェスローのすぐ裏手には小さな清流が流れ、その向こうに完全無農薬栽培の畑がひろがります。イベント時にこの畑で収穫された野菜を使ったこともあるそう。夕空を背景に浮かび上がっていたのは、実をつけた柿の木の輪郭。すぐそばには多摩川につながる湧水があり、上流には夏になると蛍が飛び交うといいます。
新宿からわずか20分の場所にこんな幸福なカフェが存在することに驚かされますが、カフェスローがめざすのはこの風景があたりまえになることなのでしょう。