初めて来店したお客さまの中には、棚にレコードがあるのを見つけてリクエストをしたくせに、オーナーがその曲を探し出してかけても最後まで聴かずに帰ってしまう人も少なくないとか。おそらく、東京にまだ名曲喫茶の系譜を引く喫茶店がしっかりと存在していて、自分のリクエストが受け入れられたという事実だけで満足なのでしょうね。 そんな経緯があって、現在はリクエストを受けず、昼間はクラシック音楽が、夜はビル・エヴァンスなどの静かなピアノ系ジャズが流れているのだそう。 |
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1965年創業の琥珀色の喫茶店は、現在もなお街角にサイフォンコーヒーの香りと憩いの時間を提供しています。40年以上にわたって現役でありつづける名店。
川口 葉子
カフェ ガイド
ライター、喫茶写真家。著書に『東京カフェ散歩 観光と日常』『京都カフェ散歩 喫茶都市をめぐる』(祥伝社)、『街角にパンとコーヒー』『東京の喫茶店 琥珀色のしずく77滴』(実業之日本社)他多数。雑誌、Web等でカフェやコーヒー特集の監修、記事執筆多数。Webサイト『東京カフェマニア』主宰。
...続きを読む初めて来店したお客さまの中には、棚にレコードがあるのを見つけてリクエストをしたくせに、オーナーがその曲を探し出してかけても最後まで聴かずに帰ってしまう人も少なくないとか。おそらく、東京にまだ名曲喫茶の系譜を引く喫茶店がしっかりと存在していて、自分のリクエストが受け入れられたという事実だけで満足なのでしょうね。 そんな経緯があって、現在はリクエストを受けず、昼間はクラシック音楽が、夜はビル・エヴァンスなどの静かなピアノ系ジャズが流れているのだそう。 |
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