屋根裏部屋のような空間に低いソファ
お店のスペースは細長いウナギの寝床型で、外からは店内の様子がよくわかりません。
「初めて予備知識なしにこの界隈に来た人は、ちょっと入るのをためらうようで、階段をのぼってきて、ドアごしに中をうかがっただけで帰ってしまうことも(笑)」と畑さん。
店内に入ると、左手にカウンター席、右手に椅子席が設けられ、その奥に天井の低い小部屋があります。あめ色の中古ソファでまとめたこの空間が、なんとも居心地のいいこと。斜めになった天井が屋根裏感を高めます。壁や天井のそこかしこで、何気ないけれど良い雰囲気を醸し出しているのは、イタリア製の古いランプや鏡。
ひとりでも、バーより気軽に、カフェより饒舌に
ずっと飲食業に携わってきた畑さんは、居酒屋からレストラン、無国籍料理店などさまざまなジャンルを体験。そのほとんどが接客担当だったそう。
「お客さまにサーブする仕事が好きなんです。サーブのしかたひとつでお料理の味が変わると言われているでしょう?」
そのポイントは、お客さまとほどよい距離感を保ちつつも、たくさんの会話を楽しむこと。
「一般的に、カフェでは飲みものをお出ししたら、あとは空間をご自由にお楽しみくださいという感じですが、私はお店に会話が飛び交って、活気があるのが好きですね。Kayaはバーよりも気軽に女性ひとり、男性ひとりのお客さまがお酒を飲みながら食事ができる場所としてお楽しみいただいています」