消費する私たちにできるのは「とにかく安いコーヒーさえ手に入れば、それ以外のことはどうでもいい」という価値観から離れて、生産にたずさわる人々の生活を破壊しないために、まともな対価を支払うという価値観にシフトすること。さらに高品質のコーヒーに対しては、おいしさに見合った金額を支払うこと。そこには、人と自然にとって良い環境を守り育てるという意識が不可欠です。
人々が貧困にあえぎながらコーヒーを栽培するエチオピアの大地は、しかし、人間の苦しみをよそに、なんと美しいことでしょう。
コーヒーを日常生活に欠かせないものとして愛飲している私たち。それがどのような人々の手で作られ、どのような道をたどってカフェのテーブルや自宅のキッチンに届いているのか。まずは知ることが最初の一歩。 『おいしいコーヒーの真実』は、その小さくて大きな一歩を与えてくれる映画なのです。