大正時代の木造建築を改装
名前の通り、林の中の”小屋”を思わせる木造2階建ては、もともと事務所物件だったもの。オーナーの五味さんがそのたたずまいをひとめ見て気に入り、カフェへと改装しました。ちなみに以前は、大喜利でおなじみ「山田く~ん」が所属していたあのグループの事務所として使われていたそう。
カフェへの変身工事が始まり、いざ事務所の天井を取り壊してみたら現れたのが太い梁と板。大正時代に建てられた当初のままの姿です。アームウッド・コテージは、この天井や柱の歳月を経た風合いをそのままいかして造られました。
自慢は、この建物と同じくらい年月を重ねてきたアンティークの真鍮製シャンデリア。ほの暗い天井にやわらかな光を投げかけています(写真右)。
そしてちょっと驚いたことに、出前用の岡持を黒く塗り、このシャンデリアの絵を描いたものが、片隅になにげなく鎮座していました。この絵は、カフェの壁面に小さな花をつけた草の模様を描いたアーティストが描いてくれたのだそう。
ロフト階は畳敷きという自由さ
アームウッド・コテージのゆるやかなコンセプトのひとつ、「70年代ニューオーリンズ」といえばJAZZの街。カフェのあちこちに、どことなく古い時代のアメリカを連想させる小物が置かれています。バイク、ジープ、ルート66を思わせるガソリン給油機……。
でも、階段をのぼって小さなロフトをのぞいてみれば、そこは畳敷きと座布団の世界(写真左)。この自由さがカフェですよね。座布団に腰を落ちつけると、古い天井を至近距離でつぶさに眺めることができます。
和の要素はほかにもありました。2枚の木の扉や窓枠には大正~昭和時代の日本の面影が残り、独特の魅力を醸しだしているのです。
この窓枠は上に押し上げて固定することができて、お天気の良い日には完全な開放状態に。こうすると、テラス席ごしに店内にも外の風がたっぷり入ってきます(写真下)。
古いアメリカと古い日本。両方の魅力を取り入れたアームウッド・コテージのお料理のテーマは「アメリカ西部開拓時代」。具体的にはどんなメニューが並んでいるかと申しますと……。