3人の29歳が、3つのカフェの遺伝子を受け継いで
cafe croixの中心メンバーは、3つの異なるカフェで活躍していた3人の29歳。同じ業種、同じ年齢ということで親しい友だちづきあいをしていた3人が集まり、自分たちのカフェをオープンさせました。それぞれ得意分野の違う3人。cafe croixの代表として経営、広報などを担当するのは渋谷のカフェ、Fivesenseのディレクターをつとめていた福田能成さん。お店を回しているのは渋谷のC65 cafe出身の小柳津聡さん、そして接客担当は代官山にあり、2007年に惜しまれつつ閉店したomni-cafe(オムニカフェ)の店長をつとめてきた古市美佳さん。
3つのカフェでの経験と人のつながりが活きているcafe croixは、いわば「カフェのプロたちが作ったカフェ」。オープニングパーティーには400名以上のお客さまがいらしたそう。
この日、古市さんには、omni-cafe閉店のいきさつもうかがうことができました。
オープンから5年が過ぎて建物の老朽化が進み、大規模な改修工事の必要が生じたとき、オーナーの古谷さんからは「もし、店長の古市さんが続けたいと希望するなら、工事をおこないましょう」という提案があったそう。しかし、何年にもわたって一人でお店の責任を背負ってきた古市さんは、ここでいったん区切りをつけることを選択。
「cafe croixは同年齢の友だち3人で作っていますから、今までとはまた違った立場、違った気持ちで働くことができます」
omni-cafeのオーナー古谷さんも快く新しいカフェを応援してくれているそう。かつてomni-cafeにあったテーブルのいくつかは、現在cafe croixの店内でお客さまを迎えています。多くの人々に愛されたカフェの遺伝子がこうして少しでも受け継がれているのを知ると、ちょっとほっとしますね。