RA・KU・RAの店内写真

小さな庭園を内包するカフェ

中目黒駅前にそびえるビル「中目黒GT」の横からスタートして、東横線と平行にどこまでも伸びているのが目黒銀座商店街

私は何度もこの商店街を往復したことがあるにもかかわらず、商店街の入口すぐのエリア「一番街」の裏手に、もうひとつの小さな飲食店が並ぶエリアが隠れていることは、このカフェをめざして路地に迷い込むまでまったく気がつきませんでした。

RA・KU・RAは目黒銀座商店街のサンクスの角を曲がった裏手の一角にあります。みあたらないな、と思ったら、そのこじんまりした区画に沿って細道を一周してみてください。ビルの1階に美しい真紅の看板をみつけることができます。

2007年4月にオープンしたばかりのRA・KU・RAは、贅沢な屋内庭園を設けたカフェ&ダイニングバー。光のさしこむ地階への階段をおりていくと、玉砂利を敷きつめた光景に目をみはります。

ミニ盆栽ショップも

1階エントランスにはミニ盆栽ショップ(写真下)が併設されており、カフェにはこの盆栽ショップの中を通っても、また手前の階段を降りても、入れるようになっていました。

天井の高さ。テーブルをいくつも置けるであろう中心的スペースに玉砂利を運びこみ、心癒す和の庭に仕立てたという贅沢さ。大きな「まきの木」をはじめ、手入れの行き届いた樹々の緑のしっとりした美しさ。それらすべてに快い驚きを感じます。静かな現代の茶室を思わせるこんなカフェが、これまでにあったでしょうか?

RAKURAの店内写真

店名は「楽(らく)・座(くら)」から

「楽しみを心に抱いて、ゆったりと座っていることのできる場所」を意味するRA・KU・RA。ジャパニーズモダンのテイストに統一された店内に、赤い円柱がアクセントを添えています。

オーナーともに設計を手がけたのは、家具職人出身の須藤数馬さん。店内に並んでいる杉材を用いたテーブルは彼の設計によるものです。

設計のテーマは「自然」。室内でもまるで地面から生えているように植物たちが育つよう、さまざまな工夫が凝らされています。

たとえば天井のライトは、太陽と同じ光線を放って植物たちを成長させてくれる植物育成灯。玉砂利部分の床は、水まきができるようプール状に作られています。
また、大きなエアコンには、盆栽たちに直接風があたらないよう風よけの板がとりつけられていました。

それでも、これだけの美しい庭を守り育てていくのは大変なことだと思いますが、スタッフの中にはお花屋さんの出身者もいて、みんなで丹精こめて世話をしているのだそう。

「植物は、みずみずしい緑を眺める喜びと、大切に育てる喜びを与えてくれます」と須藤さん。
「自然の少ない東京で、このカフェがそんな喜びを提供できたらと願っています」

shop data

RAKURA(ラクラ)
※2010年、ビストロとしてリニューアル。現在は盆栽の取り扱いはありません。
【所在地】東京都目黒区上目黒2-7-4

中目黒のカフェ

combine books and foods(コンバイン・ブックス&フーズ)…棚一面の古本と音楽とカフェ
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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。