コンバイン・カフェ外観

目黒川沿い、古本とカフェとバーと

コンクリート打ちっぱなしの店内に響く音楽。壁にプロジェクターが投影するのはSonic Youthらしき影。カウンターに座った一人客がたまにそれを一瞥し、それからまたお酒に戻る。壁一面を埋めつくす古本の背表紙を眺めると、トマス・ピンチョン、ユイスマンス、アラン・ロブ・グリエ、ジョン・ケージ……。

そんな光景が見られるcombineは、2005年5月にオープンした古本カフェバー。下高井戸にあった小さな古本屋「バラー堂」が中目黒に移動して新しく作り上げた空間です。目黒川沿いの大きな建物は築30年以上。combineが入居した1階フロアは、かつてはすべて不動産会社の事務所が占めていたそう。資金は潤沢ではなかったから中古家具をかき集めて作りました、とオーナーの柏木光二さん。音楽レーベル「combine」も運営しています。

昼間から夕方にかけての時間帯はゆったりと本を読んで過ごすお客さまが、夜からはお酒を飲みながら談笑するお客さまが多いというcombine。夜10時を過ぎてからがいちばん人の集まるピークタイムです。

コンバインカフェ店内の写真

本⇔お酒の交換システム

combineでは通常の古本の売買のほかに「交換」というシステムもあり、常連客になると本を何冊か持参して「これで1杯飲ませてよ」と本とお酒を交換することもあるそう。もちろん、どんな本でも買い取ってもらえるわけではなく、事前にお店の書架をじっくり眺めてふさわしいものを判断することが必要。

ちなみに、ビール1杯と交換してもらえるのは例えばどんな本ですかと尋ねて挙げていただいたのは、『植草甚一スクラップ・ブック』のシリーズ。

▼お客さまに本をすすめることはしません、とオーナー