カフェ/神田神保町・馬喰町・新宿・飯田橋のカフェ

cafeももちどり…参宮橋(2ページ目)

新宿から2駅、参宮橋に4月に誕生したばかりのカフェ。美しい作家もののうつわ、木の古家具の並ぶひっそりした空気、そこに絶品パンケーキとコーヒーという取り合わせの妙が新鮮。

川口 葉子

川口 葉子

カフェ ガイド

ライター、喫茶写真家。著書に『東京カフェ散歩 観光と日常』『京都カフェ散歩 喫茶都市をめぐる』(祥伝社)、『街角にパンとコーヒー』『東京の喫茶店 琥珀色のしずく77滴』(実業之日本社)他多数。雑誌、Web等でカフェやコーヒー特集の監修、記事執筆多数。Webサイト『東京カフェマニア』主宰。

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ももちどりの店内写真

どうしても、バターミルク入りの生地で作りたくて

カフェももちどりのパンケーキは2種類に分けられます。【甘いパンケーキ】各種は生クリームに絶品の自家製・塩バターキャラメルなどを添えたデザート系のパンケーキ(750円・写真右下)、【お食事のパンケーキ】各種は、生地に胚芽粉を使用した甘くないパンケーキで、アボカドと海老のディップ、ツナのタルタルソースなどをつけていただきます。

パンケーキの写真うっとりするような、ふかふかで軽やかなパンケーキ。頬ばった感触はもっちりして柔らか。その秘密は本場アメリカではおなじみの、生地に織りこむバターミルクにあります。

「日本ではバターミルクは市販されていないのです。あちこちの乳製品会社や牧場に問い合わせてみたのですが、手に入らなくて」

※バターミルク:牛乳からバターを作る過程で、乳脂肪を分離させたあとに残る乳精。

試行錯誤の末に願い通りのふわふわもちもちのパンケーキをお店で焼けることになりましたが、スムーズに焼き上げるその手つきのベースには、2年間、パンケーキ専門店で働いた経験がありました。

「忙しい日は、1日に100枚近くは焼いていたと思います」

ということは、1年でおよそ3万枚、2年で6万枚! けれどもその専門店の味は、関谷さんが理想とするものとは違っていそう。ももちどりの誕生によって、本当に自分が焼きたいパンケーキが実現できたというわけです。

パンケーキの生地は湿度に影響を受けますから、日によって微調整が必要。
「ボウルの中の生地をすくったときの感触で、うまく焼けるかどうかがわかります。だめだと思ったらその生地は捨てて、新しく作り直すことにしています」

大事に作った生地を1枚ずつ焼いていく作業は、お客さまの注文を受けてから。もちろんコーヒーも注文を受けてから豆を挽き、コーノ式のドリッパーでていねいに淹れますので、すぐさまお客さまのテーブルに運ばれるというわけにはいきません。どうぞゆったりした気持ちで、お待ちくださいね。

▼安藤雅信さんのオランダ皿、井山三希子さんのカップ
cafeももちどりの内観写真

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