ワンポイント
パスタ専門のカフェ、花鳥風月から、フライパンひとつで手早く完成するとびきりのパスタのレシピを教わりました。作りおきのソースではなく、その場で新鮮なトマトをつぶして作ります。簡単に手に入る素材ばかりなのに、どうしてひとあじ違うおいしさに仕上がるのか、そのポイントは3つありました。(1) パスタの太さ、こだわりの1.7mm
アルデンテの歯ごたえが「パスタの中心に髪の毛1本ぶんの芯が残っていること」だというのはよく知られていますね。
タイマーで茹で時間をきちんと計るのはもう常識。でも、そのアルデンテ状態がどれだけ持続するかについては、意外に注意を払っていないのでは? 細い麺は、アルデンテでいてくれる時間が短いのです。そこでカフェ花鳥風月のオーナー・大槻洋次郎さんがたどりついた結論が1.7mmのパスタ。
「1.7mmならば、お客様が食べ始めてからも、長い間アルデンテの状態が保たれています。また、細いパスタにはあっさりした軽いソース、太いパスタには濃厚なソースが合いますが、1.7mmならどちらのソースにもなじみやすいのです」
(2) 充分な乳化「1.7mmならば、お客様が食べ始めてからも、長い間アルデンテの状態が保たれています。また、細いパスタにはあっさりした軽いソース、太いパスタには濃厚なソースが合いますが、1.7mmならどちらのソースにもなじみやすいのです」
とろみのついたソースがおいしさの決め手。水っぽかったり、油っぽかったりするソースではがっかりしてしまいますね。
乳化とは、そのままでは混ざり合わない水と油を攪拌(かくはん)して、一方の粒子を小さくし、もう一方の中に拡散させること。オイルベースのソースに水分を加えても、そのままでは混じり合いませんが、具や、パスタの茹で汁から出てくる成分が加わると、それらが乳化剤の役割を果たし、よく混ぜ合わせることでとろりとしたソースが完成します。
(3) フライパンの中で、パスタとソースを「あえこむ」乳化とは、そのままでは混ざり合わない水と油を攪拌(かくはん)して、一方の粒子を小さくし、もう一方の中に拡散させること。オイルベースのソースに水分を加えても、そのままでは混じり合いませんが、具や、パスタの茹で汁から出てくる成分が加わると、それらが乳化剤の役割を果たし、よく混ぜ合わせることでとろりとしたソースが完成します。
これも乳化の作業のひとつ。ソースをパスタにさっとからめるだけではなく、フライパンの上で30秒ほどかけて混ぜ合わせ、充分にソースをパスタに吸いこませます。