歴史ある町並の一角にたたずむ
古民家カフェ


千葉県佐原市は別名、北総の小江戸。江戸時代から利根川水運の拠点として発展し、江戸との文化交流の中から「江戸まさり」と呼ばれる独自の粋な文化を生み出してきました。その歴史を現在に伝える町並みは、柳の枝の揺れる小野川の風情とともに多くの観光客を惹きつけ、毎年7月と10月に行われる豪快な佐原大祭は関東の三大山車祭りのひとつに称されています。

カフェしえとは伝統的建造物が建ち並ぶ通りの一角に面した古民家再生カフェ。周囲の環境にふさわしい情趣豊かなたたずまいは、佐原散策に訪れた人々の格好の休息所になっています。

母屋、土蔵、小さな味噌蔵が中庭を囲むこの建物は、明治時代後期に建てられた商家。質屋として何代か使用された後、空き家になっていたのをオーナーの小森庸子さん(写真下中央)が母屋をカフェとして再生させました。

「建物内部の改装にあたっては可能な限り元の雰囲気を残し、全体の調和をはかることを考えました」と小森さん。
「店名のしえとは<江戸>の文字を分解したもの。日本人の生活と感性から生み出された江戸文化を感じ取れる場所にしたかったのです」

カフェしえとの持つ空気に惹きつけられた一人に、人形遣いの吉田勘弥氏がいらっしゃいます。吉田氏は何度も佐原に足を運び、文楽の公演にふさわしい場所としてカフェしえとを選んだとか。この10月、カフェしえとを舞台に人形浄瑠璃が行われます。

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