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居心地の種類を選ぶ
渋谷のPARCO part1と東急ハンズを結ぶ通りは「オルガン坂」と呼ばれています。童話めいた名称の由来は、通りの周辺に音楽関係の店が多かったから、東急ハンズ前の階段がオルガンの鍵盤に見えるからなど諸説ありますが、渋谷のストリート名の常として、由来を聞いても今ひとつ釈然としません。誰が名づけたのでしょうね?
エレベーターを降りてcafe goochのロゴ入りのドアを開ければ、店内は白い壁に囲まれた個室、オルガン坂を見下ろす窓辺のソファー席、靴を脱ぎ、座布団でくつろげる小上がり席、テーブル席、カウンターなど、さまざまな<居心地の種類>が選べる造り。人数と気分次第で自由にそれぞれの居心地を楽しむことができます。
オーナーは株式会社セガに勤務後、独立した高城慶明さん。
「お客さまは20代、30代の女性が中心。女性お二人でいらして、窓辺のソファー席でくつろいでいかれる方が多いですね」
そんな半・個室の落ち着いた席はスタッフの目につきにくく、ちょっと追加注文するにもわずらわしい思いをすることがありますが、cafe goochでは、奥まった席にはセンスのいい革ケースに包まれた呼び鈴を用意しています(写真右)。ベルを押すだけで、会話を中断することなくスムーズにスタッフを呼べる工夫に、細やかな心配りの一端がよく現れているようです。