桜と京友禅とクリュッグ
シャンパーニュ『クリュッグ』の遊び心が、またひとつ贅沢な作品を見せてくれた。2007年の桜の季節に公開されたのは、クリュッグの世界観を『千總(ちそう)』京友禅で表現した空間である。題して『クリュッグ インフィニティ・ルーム』。とのコラボレーションである。この風雅な小部屋、京都『興石』の指物師が骨組みを手がけた。外装をなす臙脂(えんじ)色の生地には、金箔と金刺繍で四面に春夏秋冬の植物が紋として配されている。内装は桜色の蚊帳と、正面から見た奥にはタペストリーのように下げられた几帳が見える。几帳の柄は中央にクリュッグ家の紋章、周囲にシャンパーニュのボトルと日本の伝統的な文様を組み合わせ、「クリュッグの宴」を表現している。
この小部屋に付随する道具として、表具を手がける『立入好和堂』によって「クリュッグと桜」をテーマにした友禅の屏風が3セット作られた。これらはオーク製ケースに収められるようになっている。全ての屏風の裏面と刺繍糸に、クリュッグのブドウで染めた生地が使用されている。
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