2006年の缶コーヒーはどうなる?
2004年、2005年に引き続き、濃く・ミルク感が強く・かつ甘い商品が好まれるのではないかと思います。代表例としてはジョージアのエスプレッソカフェ、ルーツのデミタス等が挙げられるでしょう。また、ワンダショット&ショット、ジョージアビタースタイルのように砂糖以外の甘味料を使い、低カロリー・低糖でも甘さは充分確保してある品も増えるのではないでしょうか。
総論1でも述べたとおり、昨年の缶コーヒーバブル状態から販売チャネル・商品とも棲み分けがなされる状態となり(金融ビッグバンの逆ですね)、この状態は当面変化が無いのではないかと思います。王者コカ・コーラは別として、サントリー、キリンのようなビールメーカーはコンビニ中心、ポッカ、UCC、ネスレのようなコーヒー専業メーカーは自販機中心という状況が続くことでしょう。
個人的に奮起してほしいのがネスレです。『匠』シリーズというプレミアム感の高い商品を出してきましたが、今までのサンタマルタ製品とダブってしまっている気がします。また、実力はあるのに商品と宣伝がチグハグという気がしてなりません。私は伊東美咲さんのファンですので、CMに出てくれる分にはとてもうれしいのですが…。(歌丸師匠もがんばってください。座布団はたくさんあります)
棲み分けの話から考えますと、2006年の缶コーヒーは『護送船団化』『商品の定番化』が進むのでしょう。景気も良いので奇をてらった品を出す必要もなく、コンビニにも置いてくれるスペースがありませんでしょうから。ということは『コレクション的には興味を引かない年である』気がしてなりません。
世間は『規制緩和』だ『民営化』だと騒いでおりますが、缶コーヒー界は時代を逆行していくのでしょうか。これは2005年の初めには『想定外』でありました。
『缶コーヒーレビュー2004』