2004年の缶コーヒーを回顧する
昨年の年末は
『缶コーヒーレビュー2003』という記事で2003年の缶コーヒーについてまとめてみましたが、今年も同様に缶コーヒーについてまとめてみたいと思います。この記事は、
『缶コーヒー2004』投稿大募集に寄せられた
読者のご感想も参考にさせていただきました。投稿していただいた皆さま、どうもありがとうございました。
総論…缶コーヒーはバブル状態か?
今年の缶コーヒーを一言で言うならば、
『1980年代末期から1990年代初めにかけてのバブル時代のソフトドリンクと同じ状況』ではないかと思います。どのメーカーからも多数の新製品がリリースされました。しかし、酒類を扱うコンビニが多くなり、ソフトドリンクの占める面積が少なくなったことも相まって、コンビニの冷蔵庫はすでに飽和状態、缶コーヒーも定番商品のみで冷蔵庫は埋まってしまい、新製品が発売されてもすぐ店頭には並ばない事態も発生しております。
また、昨年の『ルーツライブボディ』のような意外なヒット商品も無く、今までの製品のおさらいのような商品が多かったのではないかと思います。「ぜひこれを飲んでみたい」とそそられる商品も見当たりませんでした。コンビニやスーパーでの品揃えを見ても、コカ・コーラならびにアサヒ、キリン、サントリーといったビールメーカーなどの大手と、サンガリアや富永食品(神戸居留地)のような廉売品との商品二極化が決定的になってしまった気がします。
どうしてここまで缶コーヒーバブルが膨らんだのか。そしてどこへ行くのか。それは別項で述べたいと思います。
新パッケージ・190g広口ボトル缶
今年一番の話題というと2003年初めに発売された『ボスプレッソ』で採用された190g広口ボトル缶『TEC200』(東洋製罐製)でしょうか。ボトル缶なので栓ができる、ホット&コールドが可能、広口ゆえ飲みやすく、香りも味わえるという缶コーヒーのために作られたともいえる缶です。缶本体の製造コストは高いようですが、その分プレミアム感のある製品に採用されているようです。
キリンファイアに始まったエンボス缶も途切れることなく使用されていますね。今年の特徴あるエンボス缶というと、ネスカフェサンタマルタのブリキ製バケツのような形のエンボス缶でしょうか。でも、味で勝負のネスレがパッケージで勝負しなければならないというのは時代の流れなのでしょうか。