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日本一有名なカレーパッケージの謎をさぐる ボンカレーはどうして松山容子?

大塚食品の『あ!あれたべよ』に新製品『20世紀の傑作・元祖ボンカレー&ライス』が発売になりました。パッケージの写真は、ボンカレーでおなじみ、女優の松山容子さんの写真です。

久須美 雅士

執筆者:久須美 雅士

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大塚食品に『あ!あれたべよ』という電子レンジ調理カレーライスがあるのはご存じだと思います。12月に入って、新製品『20世紀の傑作・元祖ボンカレー&ライス』が発売になりました。パッケージの写真はレトルトカレー版ボンカレーでもおなじみ、女優の松山容子さんの写真です。ボンカレーの発売開始から30年が過ぎ、ボンカレーというと松山容子さんのパッケージが思い浮かぶ人は多いでしょう。でも、どうして松山容子さんがボンカレーのCMキャラクターに採用された理由まで知っている人は少ないと思います。そこで、ボンカレーと松山容子さんの関係について解き明かしたいと思います。

 日本テレビ系日曜夜7時(かつては土曜夜7時)というのは昔から大塚製薬をはじめとする大塚グループ提供の番組が放送されていました。現在だとTOKIOが出演している『ザ!鉄腕!DASH!!』ですが、その昔を振り返りますと、『とんま天狗』『黄金バット』『妖怪人間ベム』『巨人の星』などの番組が放映されておりました。そして、番組の主演俳優を自社コマーシャルに出演させていたのです。『とんま天狗』の主演は大村崑さん。大村崑さんといえば、ホーロー看板でもおなじみ『オロナミンC』のCMキャラクターだったのは、40歳代以上の方はご存じのことでしょう。

 そして、『巨人の星』といえば星飛雄馬、大村崑さんの看板の端に星飛雄馬が描かれているものがあります。読売ジャイアンツの選手がオロナミンCのCMに登場しているのはこれが起源なわけです。また、大塚の製品でオロナミンC以外にジャイアンツの選手が出演しているものというと、王貞治選手(現在福岡ダイエー監督)の出演した『ボンカレーゴールド』や『カロリーメイト』がありました。これも『巨人の星』つながりだったわけです。

 では、松山容子さんはどうだったのでしょうか。ここまで書いてしまうと答えは出てしまっていますが、昭和40年前後に上記番組と同じテレビ局、同じ時間帯で「琴姫七変化」という大塚製薬グループ提供の人気時代劇番組がありました。私は見たことがありませんが、松山容子さん扮する琴姫様がいろいろな変装で大活躍するという時代劇だったそうです。この番組で人気が出たので、めでたくボンカレーのCMキャラクターとして採用されたそうです。松山さん自身は1970年に結婚のため引退されたとのことです。

 松山容子パッケージのボンカレーは数年前まで西日本限定で販売されていました。特に沖縄ではこれが好まれて食べられていたため、スーパーでもボンカレーゴールドより多く陳列されていたほどです。それを見た本土の人が懐かしがって買っていったせいか、沖縄土産として有名になってしまいました。今では那覇市の国際通りにある土産屋に入ると必ず売っています。昨年あたりから本州のスーパーやコンビニにも松山容子パッケージのボンカレーが陳列されるようになりました。特に今年は沖縄サミットも開催され、沖縄が注目されたというのも理由の一つでしょう。

大塚食品(大塚科学食品部) - http://www.tok.otsukac.co.jp/otsukac/foods/index.html
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