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おいしいのに、どうして新潟県内でしか売れないの? 亀田製菓『サラダホープ』の謎

亀田製菓を代表する米菓というと、新潟ではサラダ風味のあられ『サラダホープ』を挙げる人が多いと思います。ところが、新潟以外では全然売れないのです。その理由を考えてみました。

久須美 雅士

執筆者:久須美 雅士

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亀田のあられ・おせんべい♪

亀田製菓というと、新潟を代表する米菓メーカーというのはご存知だと思います。最近ではJリーグ・アルビレックス新潟のユニフォームスポンサーとしてもご存知でしょう。(ユニフォームのカラーリングが『亀田のフレッシュパック柿の種』の包装に酷似しているというのは公然の秘密ということで。『日本海の夕日のイメージ』ということでチームカラーはオレンジが選ばれたそうですが、もちろん柿の種の方が先です)

亀田製菓サラダホープのパッケージ
サラダホープのパッケージ
 
亀田製菓には有名商品がたくさんありますが、その中でもロングセラー商品なのが『サラダホープ』。1961年(昭和36年)に発売され、その年の売り上げに大きく貢献したそうで、新潟県民だったら誰もが知っている米菓です。

サラダホープ
サラダホープの中身
 
特徴は今までの米菓にない、いわゆる『サラダ味』ということでしょうか。軽い味付けなので、いくらでもポリポリ食べられます。

なぜか新潟でしか売れません

ところが、このサラダホープ、通販以外では新潟でしか買えないのです。というか売れないのです。もともと全国販売商品だったのですが、それが北海道・新潟・愛知でのみの販売となり、現在は新潟のみとなりました。以前、亀田製菓の方にも伺ったのですが、どうして新潟でしか売れないのかは『謎』なのだそうです。

そこで、サラダホープが新潟以外で売れない理由を考えてみました。あられやせんべいというと、しっかり揚げてあったり焼いてあったりして醤油味というのが一般的だと思います(おまけに海苔が巻いてあるとより高級感が増します)。ところが、サラダホープは揚げも軽く、おまけに味付けもサラダ味ということで、県外の人からは「中途半端」に思えるのでしょう。また、私の経験からすると、新潟の人は東京から来たモノや舶来モノに弱いので、『洋風のあられ』という新潟では考えられないコンセプトに引っかかってしまったのではないでしょうか。だからいまだに人気があるのだと思います。もう一言付け加えますと、新潟県人は無駄なものにお金を出さない県民性らしく(私がそうなので)、「米菓に醤油や海苔なんて不要」と考えている人が多いのかもしれません。

しかしながら、このサラダホープ、同社『ハッピーターン』に代表される洋風米菓の元祖としても歴史的な商品だと思います。これからも新潟のお茶菓子として、新潟県内では引き続き販売されていくことでしょう。

亀田製菓
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