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クープデュモンドドゥラパティスリー2009

2年に一度フランス・リヨンで行われる洋菓子の国際コンクール。今年2009年に20周年を迎えた記念すべき大会の様子を、日本チームの作品を中心にご紹介します。

下井 美奈子

執筆者:下井 美奈子

スイーツガイド

20周年記念*クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー

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クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー会場「SIRHA国際外食産業見本市」風景

1989年、フランスのM.O.F.(フランス最優秀職人賞)パティシエ、ガブリエル・パイヤソン氏とヴァローナ社によって創設された「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」は世界最高峰のパティシエを選出する 国際洋菓子コンクールです。2年に一度フランス・リヨンで行われる「SIRHA国際外食産業見本市」のイベントのひとつとして開催されています。

今年20周年を迎えた記念すべき大会は、史上最多の22カ国が参加し、祝賀年にふさわしい大会です。 また前回優勝国は参加できないのが通例ですが、今回は特別に前回優勝国である日本も参加することができました。

20周年を記念して、競技の前日(24日)に記念式典が催された。式典では、リヨン市長(ジェラール・コロン氏)や大会創設者の一人ガブリエル・パイアソン氏らの挨拶とともに20周年記念レシピに基づいて制作されたケーキがパイアソン氏からコロン市長に贈られました。

過去の大会の優勝者が記念式典出席及び競技観戦のために招待され、日本からは91年優勝の杉野英実氏、安藤明氏、林雅彦氏と2007年優勝の市川幸雄氏、藤本智美氏、長田和也氏が参加。

20周年を迎えた記念すべき大会として盛大に行われました。

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20周年オフィシャルデザート

2009年1月25日、26日の二日間に分けて競技。 日本はこれまでのすべての大会に参加し、優勝2回、準優勝3回、3位入賞1回と好成績をおさめています。

各国3人1組がチームとなり“皿盛りデザートと台座となるチョコレート細工(チョコレートのピエスモンテ)”、“チョコレートのアントルメとアメ細工(アメのピエスモンテ)”“アントルメ・グラッセと氷彫刻”を作り上げ、アントルメなどを製作する作業を観客の目の前で行い、味と芸術点、チームワークの総合点数によって競われます。

日本代表はル・ショコラ・ド・アッシュの若林繁氏(アントルメ・ショコラと飴細工のピエスモンテ)、 氷川会館の林正明氏(皿盛りデザートとチョコレートのピエスモンテ)、名古屋マリオットアソシア ホテルの山本健氏(アントルメ・グラッセと氷彫刻)の3名です。

2007年“クープ・デュ・モンド”で、選手団長としてチームを優勝に導いた実力派パティスリー タダシ ヤナギの柳正司氏が、今回も団長として出場されました。

競技概要

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左から審査委員長の市川幸雄氏、名誉審査委員長のピエール・エルメ氏、日本選手団長の柳正司氏

■日程:2009年1月25日、26日の二日間。
■競技時間:午前6時30分から約10時間。
■種目:チョコレートのアントルメ(展示用に6人用1個、試食審査のために10人用2個)とそれを飾る飴細工のピエスモンテ、アントルメ・グラッセ(展示用に6人用1個、試食審査用のために10人用2個)、氷彫刻、皿盛りデザート(13皿)とそれを飾るチョコレートのピエスモンテ。
■審査対象:2種類のアントルメとデザートの味、氷彫刻、仕事ぶり、ピエスモンテのプレゼンテーション
- アントルメとデザートの規定:
 3品共通:各国の特徴を表現すること
 アントルメ・グラッセ:カリフォルニア産アーモンドを使用すること
 皿盛りデザート:カリフォルニア産アーモンドをデコレーションに使用すること
- 審査員:審査委員長市川幸雄氏(前回の優勝国である日本チームリーダー、帝国ホテル)
名誉審査委員長ピエール・エルメ氏に各国の代表22人を加えた24人。

■参加資格
プロのパティシエとして最低5年の経験を持つ者。各国3人のパティシエで構成したチームにより参加。

■競技課題
以下の作品を、各チームが自由に設定したテーマに基づいて制作する。

アントルメ・ショコラとアメ細工
アントルメ・ショコラ:グラン・クリュシリーズ(ヴァローナ社)を使用したアントルメ・ショコラ3台。1台はアメ細工のプレゼンテーションに組み込む。他の2台は試食審査用。
アメ細工:構成はパスティヤージュ20%、シュクル・ティレ(引きアメ)30%、シュクル・スフレ(吹きアメ)20%、残り30%は自由とする。60cmX40cmの土台にのせて展示。高さ125cm以内。

アシエット・デセールとチョコレート細工
アシエット・デセール:主素材にカリフォルニア産アーモンド製品を使用したアシエット・デセール1台。チョコレート細工のプレゼンテーションに組み込む。別に試食審査用として、審査員2名に対して1皿を製作。概観上はっきりわかるようにホールのカリフォルニア・アーモンドを飾る。また、各国の特産品などを使用して国の独自性を表現する。
チョコレート細工:構成は型取り20%、彫刻40%、モデラージュ20%、残り20%は自由。60cmX40cmの土台にのせて展示。高さ125cm以内。

アントルメ・グラッセと氷彫刻
アントルメ・グラッセ:フルーツ製品(ラビフリュイ社)、カリフォルニア産アーモンド製品を使用したアントルメ・グラッセ3台。1台は氷彫刻のプレゼンテーションに組み込む。他の2台は試食審査用。フルーツ系のグラス、ソルベなどでシュミゼする。必要があれば底面にビスキュイを使用しても良い。 氷彫刻:各チームに約120cmX50cmX高さ40cmの氷塊を支給。作業は指定のエリア内、80cmX80cmX50cmの土台の上で行う。高さ150cm以内。

プレゼンテーションについて
アントルメ・ショコラとアメ細工、アシエット・デセールとチョコレート細工において200cmX80cmX高さ75cmのテーブルにのせ、観客に向かって展示する。背後の装飾は不可。クロスや土台は各チームが用意する。

氷彫刻
コールドライト付きの冷蔵ショーケースに土台(60cmX40cmX高さ50cm)にのせて展示する。

次のページでは、日本チームの作品をご紹介します。

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