マキャロン オランジュ
「マキャロン オランジュ」441円 |
リニューアルを期に「マカロンを使ったお菓子を作りたくなった」 という大塚氏。ルレ・デセールのメンバーに試食してもらった際も、好評だったとのことです。
オレンジの爽やかな風味のマカロンは、周りはサクッなかはモッチリとしたマカロンのお手本ともいえる美味しさ。中心にはクレーム・ムースリーヌ、ほろ苦い滑らかなキャラメルソース、リキュールで香りをつけたフルーツが隠れています。
そして注目は、下に敷き詰められた小さくカットされたオレンジの皮のコンポート。
「手作りではなくては、このオレンジの皮の苦味や美味しさがでない。」
そうこだわる、大塚氏はフルーツが豊富なアルザス地方でフルーツのコンポートの技術を学んでいらしゃいます。このオレンジのコンポートの苦味と酸味のバランスはアルザスで培われたものでしょう。
この“マキャロン オランジュ”に完全にノックアウトです。非常に好みです。
尚、オレンジのコンポートを購入したかったのですが、残念ながら商品化はされていないそうです。
ジャックのこだわり
「マキャロン」各189円、クグロフ・ラー 630円 |
他店のものより、少し甘さ控えめに感じるのですが、大塚氏のお話では…「甘さを控えているのでは?とよく言われるのですが、特に砂糖を控えているわけではないんですよ。酸味や香りを生かしているから、そう感じられるのかもしれませんね。」
ジャックのお菓子たちは、どれも新しい。
夕方、店内に数時間滞在したのですが、ひっきりなしにお客様が入り、生菓子だけではなく焼き菓子までもが次々と売り切れていきます。
すると次々に新たなケーキが作られ店頭に並んでいくのです。
厨房で作られたばかりの、美しい出来たてスイーツたち。
もちろん焼き菓子の中では、時間が経ったものの方が美味しいものもあります。
“一番美味しいタイミングのケーキ”
それがこのお店の魅力の一つかもしれません。
クグロフなどのアルザスの伝統菓子やマカロンなど魅力的なスイーツが並びますが、お店を出る頃には売切れてしまい、買いそびれてしまったほどです。
マカロン一つとっても、乾燥していないサクッモチッとした美味しさ。(他店のものですが、乾燥しすぎているマカロンもありますよね…)
色々なマカロンを食べましたが、ここのマカロンが一番私の好みでした。
“マキャロン・オランジュ”には、上記のオランジュのコンポートがサンドされ、“マキャロン・ココ・アナナス”にはフレッシュな味わいのパイナップルがサンドされていました。
マカロンに手作りのコンポートがサンドされているのは、ありそうでなかった発想ではないですか? 非常に美味でした。
奇をてらったお菓子ではなく、基本を忠実にされつつ、どこか少しだけ新しいスイーツたち。
大塚氏のモットーである「数多くのレシピを作るのではなく、一つ一つを大切に作り続ける」。 また「是非東京に出店して欲しい」と私からお伝えしたのですが…シェフは 「店舗は広げないつもりです。東京に支店を作ったとしても自分の目が届きませんから作りませんね…」とのことです。
そんなシェフの職人気質が感じられるお店でした。
■店名:パティスリー・ジャック
■電話:092-712-7007
■住所:福岡市中央区大名2-12-5
■営業時間:9:30~19:00(日曜日休み)
■席数:6席