世界の味覚が集結する「ニューヨーク グリル」
「ニューヨーク グリル」ダイニング |
キッチンに活気があるレストランは、それだけでも、期待と喜びを感じさせるもの。そう思ったのは、「パーク ハイアット 東京」の最上階である52Fで、エレベーターを降りてすぐのこと。
店内に入って、最初に目に入るのが、シェフ達が生き生きと立ち働くオープンキッチンだなんて、それはちょっとルール違反でしょうと思ってしまうくらい、ここに溢れているのは、ハイテンションな空気。
しかも、ガラス越しに並んでいるのは、レッド、イエロー、グリーンの大きなパプリカと、ビン詰めにされた沢山のナッツとスパイス。これらの食材が、いい匂いを漂わせ、これから運ばれてくるのかと思うと、もうそれだけで、グーグーとお腹が騒ぎ出します。
ここは、ジャンルを超えた独創的な料理を提供するニューヨークスタイルのレストラン。世界の味覚が集結する「ニューヨーク」がテーマの「ニューヨーク グリル」です。
話題をさらう、センセーショナルなグリル料理
「ニューヨーク グリル」ダイニング |
この「ニューヨーク グリル」のような、東京を一望するダイニングは、今でこそ増えましたが、1994年の「パーク ハイアット 東京」オープン時は、まさにパイオニア的存在。
空気が冴える冬の晴れた日には、足元から天井まで広がる窓から、遠く富士山も眺められるダイナミックな遠望や、東京随一を誇るカリフォルニアワインのセレクションを中心とした、常時約130種類、1,600本以上を蓄える世界各国のワインを収納したセラーなど、そのスタイリッシュさで、都心のレストランを一歩も二歩もリードしてきました。
その上、ホテルと言えばフレンチとされていた既成概念を、グリル料理で打ち破ったのは、まさにセンセーショナルな出来事。以来、駅から10分以上かかるという立地にもかかわらず、こぞって予約が入るレストランとして、名を馳せています。
オープニング以来、2人目の女性料理長
スイス生まれのナディーン ヴェヒタ モレノ シェフ |
そんな「ニューヨーク グリル」の料理を支えるのは、オープニング以来、2人目の女性料理長として活躍する、ナディーン ヴェヒタ モレノ シェフ。
スイスで生まれ、同国の「ショーングルン レストラン」で料理長として腕をふるい、2006年には、フランスのゴーミヨー ガイドブックの新人賞を受賞。その後、オーストラリア・エアーズロックの「ロンギチュード131」料理長、グレートバリアリーフの「リザード アイランド リゾート」総料理長を歴任し、2008年9月より、「ニューヨーク グリル」の料理長に就任しています。
この経歴からもわかるように、ナディーンシェフの料理は、フレンチやオセアニア料理などの特長を最大限に生かし、まとめあげるのが魅力。その大胆なアプローチは、旦那様がメキシコの方という点も功を奏し、アニス、ローレル、ジュニパーベリーなど、程好いスパイス使いにまで枠を広げます。
では、そのナディーンシェフの料理とは、いったいどんなひと皿なのでしょう。
次ページでは、ニューヨークの摩天楼さながらの遠望とともに愉しむ
ディナーコース「Manhattan(マンハッタン)」をご紹介します!