落葉堆肥を10数年にわたり、漉き込んだエコ農園。
農園の真ん中に立っていた「オルトアサマ」の看板。 |
標高1,100メートルの高地で、60種もの西洋野菜とハーブを栽培する「オルトアサマ」。「イル・ソーニョ」にも高原野菜を提供する、軽井沢のエコ農園です。
どのあたりがエコかと言うと、農薬、化学肥料が一切不使用であること。そして、小瀬の森林の落葉堆肥を10数年にわたり、漉き込んだ土壌であること。
その上、野菜の育て方も、日焼けOK、虫OK。雑草は地熱を利用して予防はしているものの、それ以上に生えてくるのが、夏の掟。その中でも、元気に荒々しく育てるのが、「オルトアサマ」流と言えます。
畑ひと巡りで、レストランの食材がすべて揃う。
おもしろいのは、こちらの栽培リスト。豆類だけでも、斑模様インゲン、イエローインゲン、パープルインゲン、花豆など、個性豊か。その他、ヒゲまで食べられるというヤングコーンをはじめ、珍しい黒ダイコン、黒キャベツ、サボイキャベツ、イタリアンズッキーニ、トレビス、カブ、オレンジの桃太朗、紫イモなど、ひと畝(うね)ごとに違う野菜が並びます。
イタリア国旗がはためく「オルトアサマ」農園。 |
なので、畑をぐるっとひとまわりするだけで、レストランの食材がすべて揃ってしまうほど。特に海外で修行したシェフからは、「日本ではなかなか手に入らない野菜に出会える」と絶大な人気。それは、畑の端に、イタリア国旗がはためいていることからも、よくわかります。
農閑期は、フィレンチェなどへ種の買い付け。
オーナーの金田良雄さん、愛子さんご夫妻。 |
このように、ヨーロッパ系のサラダ菜を中心とした少量多品種の栽培スタイルになったのは、オーナーの金田良雄さん、愛子さんご夫妻が、ヨーロッパで、野菜の彩りの濃さに感銘を受けたのがきっかけ。「ヨーロッパでは、フィトケミカルの視点からも、色の濃い野菜の効果と、酸素を生かす生食への関心が高まっているのが実情です」。
そのため、冬の農閑期には、ご夫妻で1ケ月以上、フィレンチェなどを巡り、種の買い付けをするのだそう。現地のレストランで食事をし、おいしいと感じたものを実際作ってみることで、よりよい野菜を見出すのだそう。
軽井沢での栽培を選んだのも、この地が、北イタリアの環境に似ていることから。美味しさの決め手は、やはり、昼夜の寒暖の差。強い紫外線を浴び、時に霧に包まれるという激しい気温の変化が、野菜の中に甘みや旨みをぎゅっと閉じ込めます。
ご夫妻いわく、「野菜作りは、野生と知性の統合」。まさに、自然と人間の戦い、いや、共存・調和から、成果を得られるものであるというわけですよね。
そんなご夫妻のお話の中で、印象的だったのは、「一匹でも多くのミミズを、次世代に残したい」。軽井沢は、約50年前、苦労の末、開墾されたという歴史も残る土地。やはり、作物を作る上で、土壌が大事であるということを、反映している重みのある言葉でした。
オーナーの金田愛子さんが引き抜く黒ダイコン。 |
「オルトアサマ」の野菜は、下記、オンラインでも注文可能。また、軽井沢のレストランでは、「ハルニレ テラス」にある「イル・ソーニョ」の他、「ホテルブレストンコート」のメインダイニング「レストラン ノーワンズレシピ」にても楽しめます。
■オルトアサマ 公式HP ■オルトアサマ 野菜ショップ
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「ハルニレ テラス」全体。 |
■ハルニレテラス
■星野エリア ショップ&レストラン
■イル・ソーニョ
所在地:長野県軽井沢町星野
TEL:0267-45-6000
営業時間:11:00~22:00(LO)
定休日:無休
長野新幹線あさま軽井沢駅南口より無料送迎バス運行(予約不要・満席の場合は乗車できないこともあり・運行は季節により変動)
地図:Yahoo!地図情報
「ハルニレ テラス」イメージ写真。 |
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The Lounge
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美肌の湯「トンボの湯」