おいしい匂いが見える「イル・ソーニョ」。
13種類ほどの野菜をいただける「軽井沢高原サラダ」。 |
世界チャンピオンのピッツァ職人に出会える「イル・ソーニョ」は、ピッツァはもとより、高原野菜を使ったイタリアンでも人気を集めるトラットリア。その証拠に、お昼過ぎに出かけたところ、あいにくの満席。外の椅子も、順番待ちの人でしっかり埋まっていました。
溶けてゆくバニラアイスとご一緒に!「ブルーベリーのデザートピッツァ」。 |
でも、ここは、「ハルニレ テラス」。暑い日でも、都心部のアスファルトの上とは違い、並ぶのは、巨木であるハルニレの木陰。ずいぶん楽です。目を閉じて、せせらぎの音に耳をかたむけているうち、名前が呼ばれ、テラス席へ。
店内を抜ける際、鼻をくすぐるのは、ピッツァ生地が焼ける香ばしい匂い。漫画じゃないけれど、おいしい匂いが、白い煙になって、店内に漂っているのが見えるかのようです。
キャベツをステーキにできるのも、新鮮野菜の証!
ざっくりした信州キャベツのステーキがやみつきになる「ペンネアラビアータ」。 |
そんな匂いに誘われ、お腹を空かせた女性3人がオーダーしたのは、なんと全6品。軽井沢高原サラダ、ソーニョ風バーニャカウダ、ピッツァ2枚(ハムと高原野菜のイン サラッタ・ブルーベリーのデザートピッツァ)、パスタ2品(信州キャベツのステーキ ペンネアラビアータ・地豆たっぷりの濃厚ジェノベーゼ)。
多めに入った松の実がコリコリとしたおもしろさを残す「地豆たっぷりの濃厚ジェノベーゼ」。 |
ひと皿づつのボリュームがすごいので、傍から見れば、「いったいどんだけ食べれば、気が済むんだ」と言われそうなくらいの量。ピッツァ1枚が6等分としても、2枚頼めば、3人だと1人4枚ずつ。
イタリアや地元の厳選したハムと高原野菜をたっぷりのせた白いピッツァ「イン サラッタ」。 |
普通に考えれば、それだけでも充分なランチ量なのに、おいしいので、さらに追加してしまうのです。そのため、私たちのテーブルの上は、シェアするのも窮屈なくらい、いつもお料理でいっぱい。
ニンニクたっぷりのソースもおいしいけれど、野菜をそのままでも美味「ソーニョ風バーニャカウダ」。 |
そんな満腹の幸せを、目からも感じながら、かみしめるのは、軽井沢でエコ農園を営む「オルトアサマ」の高原野菜(次ページにて紹介)。とうもろこしの黄色も、人参のオレンジも、ラッディッシュのレッドもすこぶる鮮やかで、甘い!甘い! “健康”が、舌の上から駆け込んでくるようです。
ナチュラルなおもてなしは、分厚い木のコースター。
左上:シェフ 武井良二さん。右下:世界チャンピオンのピッツァ職人 赤荻一也さん。 |
食後は、ハルニレの間をすり抜ける風を感じながら、コーヒーでひと息。木を削って作った分厚いコースターで運ばれてくるのも、軽井沢らしいナチュラルなおもてなしです。
ただ、テラス席の緑の前は、通常の道路なので、普通に車が通ります。私はお料理に夢中で全く気になりませんでしたが、それがNGな方は、店内席を希望するのがベストです。
指先でピッツァ生地をまわす「ロンゲストスピン」。
「ロンゲストスピン」の世界チャンピオン 赤荻一也さん。 |
世界チャンピオンのピッツァ職人は、聞けば、フジテレビの朝の番組「めざましテレビ」にも出演したことがあるそう。指先でピッツァ生地をまわすことを、「ロンゲストスピン」と言うそうですが、それを音楽にノリながら披露したのだそう。
もともと大会でも、ただ生地をまわすだけでなく、アクロバットを取り入れたり、リズムを刻んだりすることも、審査対象になるのだそう。そのため、チャンピオンになるためにかかった道のりは、なんと6年。仕事の帰り、バスを待っている間にも、バス停で練習を重ねるという日々だったそう。
1日に何度か店内で披露されるようなので、タイミングが合えば、その神技を目の当たりにできることも。私たちも教えてもらい、トライしてみましたが、当たり前ですが、誰一人うまくゆかず。チャンピオンのすごさを感じ、それが生で見れたことに「得した!」と思いつつ、お店を後にしたのでした。
ちなみに、「イル・ソーニョ」は、イタリア語で“夢”。世界チャンピンのピッツァにふさわしい店名ですね。
次ページでは、軽井沢でエコ農園を営む「オルトアサマ」の高原野菜をご紹介します!