ウィーンの「カフェ ラントマン」の海外第1号店。
Aoビル4F「カフェ レストラン ラントマン」の店内。 |
また、次にご紹介したいのが、4Fの「カフェ レストラン ラントマン」。こちらは、オーストリアの首都ウィーンで最もエレガントと言われる「カフェ ラントマン」の海外第1号店。
創始者は、フランツ ラントマン氏。ウィーンの中心地からは少し離れたリング通り沿いになりますが、約130年の歴史の中、何度も改修をくり返しながら、1976年、現オーナーQuerfeld家に受け継がれています。
うちのお店を理解してくれれば、ウェルカム!
お店の方が見せてくれた、創始者・フランツ ラントマン氏の写真。 |
この「カフェ ラントマン」が、なぜ世界の中で日本を選んでくれたのだろうと思い、お店の方に聞いてみると、「オーストリアと日本は案外関係が深いのですよ」。「日本にスキーを教えたのも、オーストリアの軍人が最初と言われていますしね。オーストリア人は身体は大きいけれど、メンタル面では、日本人と似ているとも言われるのですよ」とのこと。
実際、今回の日本出店の話も、とてもスムーズに決まったのだそう。「うちのお店を理解してくれれば、ウェルカム」と、姿勢はいたって友好的だったそう。
「カフェ レストラン ラントマン」の家宝ならぬ店宝。
100年前に実際、ウィーンの本店で使われていたカップ。 |
そんな話をしてくれたお店の方が、見せてくれたのが、「カフェ レストラン ラントマン」の家宝? いや、店宝とも言えるカップ。「これは、100年前に実際、ウィーンの本店で使われていたものなんですよ」。
見るからにレトロな花柄ですが、持たせていただいたところ、ずっしり。「現代のカップとは全然違う重さでしょう。昔は皆、こんな重いカップでホットチョコレートを飲んでいたのですよ」。
また、同時に持ってきて下さった、ケーキが入っていた木箱。「日本のケーキは、基本的にまるが多いけれど、オーストリアでは、ほとんどが四角。四隅があるケーキを作ることで、箱にピッタリな効率のいい分量にしているのですよ」。
ウィーン料理に挑戦するなら、リンドグーラッシュ!
1ケ月、ウィーン本店へ修行に行っていた高瀬智之シェフ。 |
そんなオーストリア人は、固めのお肉が好きで、脂身はあまり好まない人が多いとのこと。やわらかめのお肉が好きで、脂身好きも多いと言われる日本人とは、少々異なります。でも、「ヴィナー シュニッツェル(2,000円)」と呼ばれる、ウィーン風仔牛のカツレツなどは、日本でもすでに馴染みのある料理。
リンドグーラッシュ(ウィーン風牛肉の煮込み)。 |
では、「ウィーン料理に挑戦するという意味では、何を選べば、一番その雰囲気が味わえますか?」と、1ケ月、ウィーン本店へ修行に行っていたシェフに伺ったところ、「リンドグーラッシュ(1,500円)」。これは、ウィーン風牛肉の煮込み。
どの辺りがウィーン風なのかと言うと、平皿いっぱいに広がる赤いソース。一見、トマトソースに見えるけれど、この色を出しているのは、かなりの量のパプリカパウダー。それほどは辛くないものの、それは、独特な味わい。1回で50人分程を、じっくり煮て作るのだそう。
グーラッシュスープ(辛目に仕上げたラントマン特製スープ)。 |
そのソースをもう少し薄くして使ったのが、「グーラッシュスープ(S 700円・L 1,000円)」。これは、牛肉をパプリカで煮込み、少し辛目に仕上げたラントマン特製スープ。日本人向けにアレンジを加えず、本店そのままのレシピだからこそ、積極的に味わってみたいもの。
ぜひトライしたいカボチャの種を圧搾したオイル!
スプーンで飲んでみたカボチャの種のオイル。 |
また、おもしろいなと思ったのは、「カボチャのクリームスープ(S 600円・L 800円)」。一見、普通の黄色いスープなのですが、表面にポトポト落としてあるのが、バルサミコかなと思ったら、なんと珍しいカボチャのオイル。たくさんのカボチャの種を圧縮して、搾り出した一滴なのだそう。
「オイルだけでも飲めますよ」と言われたので、トライしてみたところ、香りはナッツのようで、口の中に広がる風味は、ごま油そっくり。栄養もあり、香ばしいので、やみつきになりそうです。「ぜひ、敬遠せず、本場のウィーン料理を食べてみてほしい」とシェフ。
カフェ レストラン ラントマン 案内HP
また、ケーキ類は、洋菓子ガイドの下井さんが紹介しています。