日水土　（東銀座）(2ページ目)

健康が一堂に会したような大満足のlunch set。

今回オーダーしたのは、｢季節野菜と天然魚介料理またはフランス産ブレス鶏のlunch set（1,800円）｣。付け出しの野菜の後、メインと自然栽培のごはん、自然栽培のお味噌汁、自然栽培のほうじ茶というセット内容が、一通りテーブルに並べられます。

木のテーブルが田舎の学校を思わせる２Fのダイニング。

まずは、メインの｢いろんな野菜料理と天然魚介料理またはフランスAOC認証のブレス鶏料理（写真参照）｣を、手前から右回りにご紹介。

ピーマンとししとうのグリル。シソのペーストを添えたオニカサゴのグリル。生クリームを使わず、濃厚な牛乳で仕上げたジャガイモのグラタン。ココットはもずくとキノコのマリネ。小松菜のおひたし。プラムの香りがする５月の南高梅の梅酢を使った人参のピクルス。トマトで煮た古代小麦と大麦、レンズ豆、ひよこ豆の上に、蒸したカボチャをのせたもの。粒マスタードで和えたキャベツのマリネ。赤玉ネギをアップルビネガーでマーマレード風に仕上げ、茄子にのせてローストしたもの。

リーデルのグラスが並べられたカウンター席。

また、お皿の隙間を埋めるのは、ビビッドな人参ソース。やはり、フレンチ出身のシェフは、どことなくソースや盛り付けが華やかですよね。きっとこれが、野趣に富んだ一皿に品を与えているのだと思います。

食べてみると、思った通り、どれも野菜の味が強い。それも甘み。ジャガイモの甘み、キャベツの甘み、人参の甘み、カボチャの甘みetc。

でも、それだけではなく、ちゃんとそれぞれに甘みを生かすアレンジがなされているのが、このお料理のすごいところです。野菜本来の味を生かそうとすると、あまり手を加えられない、でもこの一皿には豊かなバリエーションがある。まさに、手を加えない加え方が絶妙でした。

野菜の命をいただく尊さを改めて感じる貴重な時間。

壁に飾られたほおずきのライト。

これらの野菜はすべて、その時々で一番美味しい畑からの贈り物。｢コレとコレがほしい｣とシェフが注文するわけではなく、その日、その時、最高の状態であるものを、生産者が選び、届けてくれるのです。

なので、まかり間違うと、茄子ばかり５種類も入っていることも。でも、｢そんな時こそ、やりがいを感じます｣と頼もしく笑うシェフ。｢これもナス、あれもナスと食べ手に思わせないように工夫するのが、シェフの腕の見せ所です｣。なるほど。

中でも印象に残った言葉は、｢送られてきた野菜は、すべて引き取ります。大切にしないと、野菜に怒られる｣。野菜の命をいただく尊さが、ダイレクトに響いてくるようでした。

鉄鍋で炊く自然栽培米と天然醸造・自然栽培のお味噌汁。

トスカーナの遊牧民から仕入れるペコリーノチーズ。

でも、何が送られてくるかわからないのは、どうも野菜だけじゃないよう。この日、見せていただいたのは、トスカーナの遊牧民から仕入れるペコリーノチーズ。

バツグンに美味しいそうですが、相手が遊牧民なので、いつどこにいるとも限らず、気ままに送られてくるのを待つしかないのだそう。これからは山羊のシーズンだそうで、夜のアラカルトで積極的に使っていきたいというお話でした。

水少なめが炊き方のポイント！自然栽培のごはん。

また、サイドには、鉄鍋で炊く自然栽培のごはんと天然醸造・自然栽培のお味噌汁。どちらもおかわり自由です。

そして、どちらも１Fのショップで購入可能。食事をして気に入ったら、その食材をも手に入れられる、まさに願ってもない食環境です。

大きななめこも１Fで販売。自然栽培のお味噌汁。

ランチはこの他にも、２セット。いろんな野菜料理・たっぷり盛り合わせにごはん、お味噌汁、ほうじ茶が付く｢季節野菜のlunch set（1,500円）｣、前菜、たっぷり季節の温野菜とアンチョビバターソース、天然魚介料理またはフランスAOC認証のブレス鶏料理、ごはんまたは天然酵母パン、お味噌汁または本日のスープ、デザート、食後の飲み物が付く｢シェフおすすめ 本日のlunchコース（3,500円）｣があります。

次ページでは、シロップまで飲み干してしまうほど自然体なデザートとショップ内のこだわりの品をご紹介します！