ランチコースにのみ提供される優雅なワゴンデザート!
どのコースにも健在! デザートワゴン。 | 明るさを奏でる赤いストライプのソファ席。 |
ここのランチは、3,150円、4,200円、5,250円、8,400円の4コース。予算に応じて選びやすいのが、ここの魅力のひとつです。
また、楽しみなのがワゴンデザート。通常、リーズナブルなコースにはデザートが1品しかつかず、お値段が高くなるにつれ、ワゴンデザートを採用しているお店も多いようですが、ここはすべてのランチコースに対応しています。
プリンとミルフィーユ。 | ブッシュ・ド・ノエルとプリン。 |
店内の端にチラッと見え隠れする、ワゴンの上の甘い誘惑。のちの至福の時を横目に、この日は4,200円のコースをいただくことにしました。
フランスの余話を聞きながら楽しむ人参のアミューズ。
まずは、アミューズ「人参ムースのコンソメジュレがけ」。
カーテンを下ろした窓席。 | ナチュラルな甘みの「人参ムースのコンソメジュレがけ」。 |
これは、ミルクでゆっくり煮詰めた北海道産の人参をミキサーでなめらかなムースに仕上げ、ジュレ状にした冷たいコンソメスープをかけたもの。牛乳を使うことで、人参の薬くさい部分が消え、自然の甘みだけが残るそう。またあえてクリームを使わないことで、さっぱり仕上げてありました。
揚げる前のセージの葉。 |
1ミリもない薄さなのに、しっかりジャガイモの味がしてビックリ。また、表面にプチプチっとついている塩の粒も、見た目は点のようなのに、口に入れるとちゃんとジャガイモを生かす存在になっていて、出だしから力作でした。
フランスでは、セージが植えてある家は病を避けると言われているそう。胃のもたれを防いだり、殺菌したり、薬草としても昔から利用されるハーブなのです。そんな気の利いた余話も、スタッフがメニューの説明とともに、そっと添えてくれます。
無農薬・有機にこだわらず、本当においしい食材を選ぶ。
ビーツで指先を真っ赤にして作る「季節野菜のテリーヌ 根セロリとビーツのソース」。 |
ちなみにこの日は、カボチャ、人参、キャベツ、パプリカ、ゴボウ、甲信大根など11種類。
花を眺めながら過ごすランチタイム。 |
私もそうなのですが、今は農薬に敏感な人が増え、それを使わないことがいいこととされる傾向にありますが、それがあまりにも先行して、おいしさが二の次になってしまうとしたら、それはそれで味気無いことですよね。
そのバランスを取りながら、選んでゆくことこそ、料理を作る人の力量とも言えるもの。岡本シェフの言葉に、ハッとさせられた瞬間でした。
次ページでは、別名・天然のインスリンと呼ばれるキクイモのポタージュと、カニとホタテを贅沢に使った豪華メインをご紹介します!