金沢野菜がたっぷり使われた身体にやさしいフランス料理。
サッポロビアステーション前に飾られた大きなクリスマスツリー。 |
恵比寿ガーデンプレイスに飾られた青空の下のクリスマスツリーに、楽しい時の到来を感じつつ向かったフレンチレストラン「イレール」でのこと。
シェフの友人が石川県で料理人をしながら作っている金沢野菜。 |
週2回届けられる旬の金沢野菜をはじめ、シェフ自らがテロワールにこだわって厳選した食材を、伝統的手法でヘルシーな島田流にアレンジしています。
さっぱりの食後感を引き出す感涙ものの一皿。
「10種類の野菜と地鶏ささみのプレッセ 沖縄産シークワーサーとハチミツのソース」。 |
これはコンソメで含め煮にした人参、エリンギ、赤ピーマン、黄ピーマン、ゴボウ、大根、さつまいも、地鶏ささみを俵型に巻き、南国の爽やかさとアカシアの可憐な甘さがひとつになったシークワーサーとはちみつのソースで仕上げたもの。
二晩寝かせただけあり、味の染み込み具合は格別。普段、野菜を味気ないと思っている人も、これを食べたら本当の野菜の魅力に気付くに違いありません。
「オマール海老とウニのコンソメゼリーかけ カリフラワーのムース添え」。 |
そして、素敵なサプライズになっていたのが、野菜の上に散りばめられた大ぶりの塩。これは、ピラミッド型をしているスペイン産の塩で、陽射しを受けるとクリスタルのようでとてもきれい。
でも、そんな硬質なイメージとは裏腹に、舌にのせると手のひらの雪のようにスッと溶けていきます。これが、お料理全体の味を引き締めるアクセントになっていました。
主役の魚より野菜がふんだん! 目と舌で旬を堪能。
「鴨の燻製 松の実とブルーチーズのソース」。 |
美肌作りや老化防止にかかせない松の実のコリコリも、心地いい食感でした。
メインの「たっぷり金沢野菜の盛り合わせと鮮魚のポワレ オレンジ風味」も、主役となるアイナメよりも野菜の方がふんだんで、とてもあっさり。それだけでも胃にやさしいのに、少しスパイシーでちょっぴり甘いハーブ・ういきょう(フェンネル)が、さらなるスッキリ感をくれました。
島田シェフのフレンチは、重量感を感じさせないレジェ(軽さ)が魅力。
メインのアイナメより野菜がふんだん! 「たっぷり金沢野菜の盛り合わせと鮮魚のポワレ オレンジ風味」。 |
島田シェフのお料理は、空気や光に映える重量感を感じさせないレジェ(軽さ)が魅力。
スパイスも、フェンネルやコリアンダー、タイム、ターメリックなど9種類のハーブで作った自家製のものを使っています。
そのため、食後感もさっぱり。夏に冷たいもので酷使し、今は今で食欲の秋だからと無理をさせている胃腸が、ホッと一息つくようです。
次ページでは、ビビッドイエローからウッディ調に進化したイレールの店内をお届けします!