その手に秘められているのは、人生だ
盤上という表層的な部分で考えれば、最善手とは単に「勝利に最短距離で到達する選択」ということになると思いますが、トッププレイヤーの最善手とは少し違うように感じます。それは研鑽してきた技術、積み上げてきた努力、もって生まれた運など、そのプレイヤーの全人格を載せた「揺るぎない手」のような気がするからです。
ヘタはどうしても、局部の利益にとらわれがちになる。これがつまり、碁といわず、将棋といわず、人生においても、いわゆる弱者の考え方というものなんです
1つ1つ手は似ていても、みなそれぞれに微妙にちがい、非常に似ているケースも、実は正反対の戦法を使わねばならない場合もたくさんあるのです
プロの強さは、好手妙手を指すところにではなく、必敗になってもなかなか負けないところにある
『大山康晴の晩節』(川口俊彦/新潮文庫)
ゲームだって、人生だって、最後は体力勝負なのである
『ゲーム的人生ろん』(鈴木銀一郎/NECクリエイティブ)
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