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「ボードゲーム=プロレス」論(2ページ目)

ボードゲームプレイヤーは、プロレスラーでなければならない! これは、長年ゲームに関った双六屋の個人的指針です。ただ勝つのではなく、魅せて勝たなければならない!

執筆者:双六屋 カゲゾウ


相手の実力を存分に引き出してこそ

エースは一瞬にして新人レスラーをフォールすることは可能でしょう。しかしそれでは、観客も納得しませんし、新人レスラーも育ちません。

そのためエースは、格下相手にフォールされたり(2.9で返すが)、ワザを受けたりと、ピンチに追いやられているシーンもありますが、それは相手の力を120%引きずり出すためのもの。

あくまでもベースは、エースが試合の流れを組み立ているのであり、どんな相手であろうと試合に緩急をつけ、最後にはクライマックスを作りだせるものこそ、エースの証です。これはいわば王道プロレスです

初心者を錯覚させられれば本物

経験者と初心者が交じって遊ぶ場合、経験者は、そのゲームの醍醐味を、初心者にも存分に味わってもらえるように力を引き出す「for fan」のプレイをすべきです。

ゲームが白熱するような展開にもっていき、初心者が「あれ、俺ってこのゲーム強い? もしかしたら勝っちゃうかも」と錯覚させるくらいになれば完璧です。

それでいて、接戦の末に勝つのが理想ですが、ゲームの場合であれば、ときに勝利を敢えて譲るということまであっていいとおもいます。

世界チャンピオンはとっくにそれを知っていた

これまで、記事やメールマガジンを通じて、双六屋なりのプレイスタイル論を披露してきました。それは結局、常にテーブルを囲んだ相手とたのしく充実な時間をすごすための提案でした。

そしてその結論がTPOと対戦相手に合わせ、ときにストロングスタイルで、ときに王道プロレスで、常にゲームを白熱させることを目指す「ボードゲームプレイヤーはプロレスラー足れ」なのです。

もちろんこれは個人的な理想であり、また自分がどれだけ実践できているかといえば、はなはだあやしいものですが、ゲームの箱をあけるときはいつも「魅せて、勝つ」プロレスラーを目指しています。

最後に、以前インタビューをさせていただいたた、モノポリーの世界チャンピオン岡田豊さんの言葉を引用したいと思います。

「楽しくやってみんなが得して、最後に自分が勝つというのはある意味理想ですよね」

今振り返ってみれば、岡田さんはとっくに双六屋が目標とする境地にいたことがわかりました。


本日のプレイスタイルに言及する関連・参考サイト

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