かっこいいは、かっこいいのだが・・・
で、かっこいいんですよ、このグランデルが。ダイスの振り出し方に際立った個性があるというわけではないのですが、世界選手権というこの舞台に、特に気負う風もなく、まるでバカンスでの気楽なプライベートマッチに臨むかのようにさらっとダイスを振る。でもね、冷静に考えるとグランデルがかっこいいのは、本人がビジュアル的にもともと相当イケテル! ガンズ&ローゼズのヴォーカル、アクセル・ローズに似なんです。これに加えて元世界チャンピオンという肩書きですから、もう何やってもかっこいいわけです。ひー、こりゃマネできんと、早々にこのテーブルから立ち去りました。
かっこよさとは程遠いギャモンの神様の弟子
神様の弟子、マッズ・アンダーセン。その風貌から、日本人プレイヤーの間では「優しいジャイアン」勝手に呼んでいた。 |
ちなみにポール・マグリエルとは、『バックギャモン』という近代バックギャモンのバイブルともいえる戦略書を著し、「バックギャモン界の神様」と世界中から尊敬を受けるプレイヤーです。
さて、マッズのダイス振りですがこれがワイルド。おまえさぁ、それじゃダイスが粉々になっちゃうじゃんかさぁ? と思うくらいダイスカップをめちゃくちゃがちゃがちゃにシェイクするのですよ。
特にここぞという大事な局面では、もう頭の上でシェイクし、顔の前でシェイクし、胸の前でシェイクしと、時間のかけ方と念力の入れようが半端ではない。
しかも、こいつ、けっこうな確率で、試合中に何か食ってるんですよね。僕が見たときは片手にダイスカップ、片手にリンゴでした。ボリボリとリンゴを噛り付きながら、バリバリとシェイクを振る。
う~ん、迫力はあるけどちょっとかっこよさには欠けるな・・・ なんておもっていたのですが、このマッズ、あれよとあれよと勝ち抜いてファイナルにまで進出。するとマッズのダイスの振り方が俄然かっこよく見えてくるんですよね。結局、マッズはこの年の世界チャンピオンになってしまいました。
結局は、自分の型と実力をもっていること
そこで、今更ながらハタと当たり前のことに気がつくわけです。かっこよく振っているからかっこよく見えるわけではなく、プレイヤー本人がド強ければ何をやってもかっこよく見えるということを!だからといって、僕がその後、バックギャモンの勉強をまじめに打ち込んだということはなく、やっぱり今でも試合会場に行けば、かっこいいダイスの振り方、かっこいいコマの動かし方をしているプレイヤーはいないかと、つい探してしまいます。
本日の男がゲームから学ぶ関連・参考サイト
・人生を勝利に導くゲームの名言・一流プレイヤーには「鰐の血」が流れている
・問題は、敗北にまみれた際の振る舞いだ
・ゲームの達人が自ら語るその強さの秘密