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ラスベガスで頂点に立った男(バックギャモン編 望月正行)(2ページ目)

全米で最も権威のあるバックギャモンの大会で日本人の望月正行氏が頂点に立ち、日本円にして400万円もの賞金を手にした。強豪集う国際大会で日本人が勝つための秘策や心構えなどを聞いた渾身のインタビュー記事。

執筆者:双六屋 カゲゾウ

――まずは優勝おめでとうございます。その時の様子を教えてください 

優勝した瞬間はそんなおっきな喜びとかはなかったですね。割と淡々としてました。精神的につらいということもなかったし、もう一試合あっても大丈夫でした。ただ嬉しかったのは日本に帰ってきてから写真とかを見たりしてですね。決勝だからプレッシャーというのありませんでした。


――プレッシャーにつぶされず平常心を保つにためには何か秘訣があるのですか? 

根本的な理由については自信をもっているということです。誰よりもゲームを練習をしている、努力している、研究しているということです。誰よりもとは大げさですが、少なくとも目の前の相手よりは僕の方が勉強しているから勝つはずだと。だから心が折れそうなとき普段の練習が支えになりました。



もう一つには、この大会中僕は「NEVER EASY」とずっと呪文を唱えていたんですよ。例えばスコアが大きくリードすれば油断というわけではないけどどうしても気が抜けそうになります。そんなときに「消して簡単ではない」と繰り返していました。

そう思い続けているともし追いつかれていても心がぶれない、揺れないというか… 

バックギャモンというゲームは勝っている方にとってもその試合は簡単じゃありません。リードした側はリードした側で非常につらい。そんな意味で、今回の大会は「NEVER EASY」がキーワードなっていました。


――今回一番聞きたかった質問なのですが、日本というのは、特にスポーツなどで、実力がありながら国際舞台だと勝てないことがよくありますが外国で勝つためにはどうすれば良いのでしょうか?

要は自分の雰囲気を作れるかどうかなんですよ。アウェーでやっているんじゃなくてホームでやっている、そんな雰囲気を作り出す。それが一番大切なことです。

早めに会場に行って慣れて、英語も勉強して、外国のプレイヤーにも顔見知りをいっぱい作る。そうすれば自分の部屋でやっているみたいにプレイできます。


決勝戦の模様 ファイナルは日本人同士の頂上決戦だった


海外だと知り合いが多いかどうかが重要です。試合を重ねるにつれストレスを抱え込みます。そういうときちょっとすれ違った友達に「調子はどうだ」とか「お前は勝ったの負けたの?」みたいな簡単な会話でも、そういうのはすごく大事です。

英語力がある、現地のことに慣れている、外国の友達が多いということはそれがあるれば雰囲気を作りやすいということだけなんですよ。


更に続く国際大会で勝つための秘訣。望月さんはこの大会中に究極ともいえる境地に踏み込んでいた→
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