タイトルの充実!やっぱりまだ足りない!
去年、日本経済新聞のインタビューで平井社長は「年度内200タイトルを発売する」と公言した。これは国内・北米・欧州のタイトルを足せば実現したと言えなくもない、微妙な結果だった。確かに初期の深刻なタイトル不足はだいぶ解消されたが、それでも「豊富な選択肢」からは程遠いと言わざるを得ない。
そもそも発売前からして久多良木前社長が「PS3はゲーム機ではない」と言ってみたり、平井社長は「ノンゲームが大事」などの発言をしているのがPS3を象徴しているように思うが、消費者のイメージはやはりゲーム機なのである。
ゲーム機なのだから、ゲームソフトが無いことには話にはならない。
そしてPS3の市場は、近年進むマルチプラットフォーム化により、ゲーム機の特色は出しにくくなっている。
こんな今だからこそSCE自身が魅力あるセカンドパーティータイトルを提示していくべきなのだろう。Wiiのように、任天堂というお手本がありながらサードパーティーが生かしきれないというケースもあるが。
そんな中、アフリカでカメラマンとして生活する『アフリカ』や、実在する場所でゾンビから人々を守る『The Last Guy』などはPS3のあり方を考える上で面白い存在である。
とにかく、「PS3でのゲーム開発は難しくないよ」「わりと儲かるよ」と言ったアピールはこれからも常に必要だろうし、ゆくゆくはユーザーに安心を提供することにもなるだろう。
ユーザーが安心してハードウェアを購入できるだけの期待感がラインアップに必要ということである。
結局全部必要と思うけどね
とりあえず4つ挙げたが、これらは実はPS3発売当初から言われていた事でもある。発売前から価格が高く、大きいと言われていたし、発売すれば互換性が100%ではないということが問題になり、タイトル不足が言われ続けた。筆者としては、これら発売当初からの課題がまだ残っているという印象だ。もちろん値下げもされているし、タイトルもずいぶんと増えた。発売直後の失速を考えると、見違えるような状況だ。
そして、このまますべての課題が解決されたとき、ようやく「PS3の逆襲」が始まるのだろうと思う。