PS3の価格に広がる波紋

 
ブラックを基調としたデザインと従来のものを踏襲したコントローラーは非常にPS3らしいと言えますが、果たしてその中身は…?
今年のE3は次世代機のための催し物、という色の濃いものでした。PS3の価格、発売日が発表され、多数のプレイアブルタイトルが登場。対するXbox360も欧州での勢いの良さをアピールする形となり、また任天堂の次世代機Wiiもゼルダの新作など、注目発表が相次ぎました。

PS3の価格である¥62,790は多くの人が「高い」と感じたようです。もっともわかりやすい意見として「ゲーム機にそれだけお金出してどうするの?」という声がかなり聞こえてきています。
それに対しソニー・コンピュータエンタテインメントとしては「Blu-rayDiscプレイヤーとしては破格。ゲーム機としても最高級」というアピールをしているものの、説得力のあるアピールとは言いにくいものであるように思います。

方々で言われていることですが、「PS3はなんだかすごい機械である」という雰囲気だけが先行し、「どうすごいのか」という具体例に乏しいというイメージがあるわけです。

ハイデフ(=ハイビジョンクラスの映像)の美しい画像でゲームができる、という点では既にXbox360に先を越されていますし、それがPS3独自のものと呼べるかは難しいところ。
かたやWiiは25,000以下という価格帯で、3軸の加速度を検知したり赤外線により画面をポイントできるコントローラーが付属し、過去の任天堂ハードのタイトルがプレイできる“バーチャルコンソール”という提案までされています。

その中でPS3が真に「PS3らしい」と呼べる機能を持っているのでしょうか?

ソニー・コンピュータエンタテインメントらしさを問う

僕は以前、記事内で「PS3はWindowsに変わるようなコンピューティングデバイスとしての座を狙っている節がある」と書きました。

■関連ガイド記事:PS3はゲーム機じゃないという!

機能的に家電の中枢を担う狙いが見え隠れする事、OSにLinuxを搭載する事、アーキテクチャがパソコン的である事、などがその根拠です。

久多良木社長はPS3でエコシステムが動くという事を示唆しています。
エコシステム、つまりユーザーレベルでソフトウェアの開発が可能で、有機的にコンピュータが発展していくというものです。

後藤弘茂のWeekly海外ニュース

これは既に、Linuxを搭載した一つのコンピュータブランドの確立と言っていいのではないでしょうか。PS3が、WindowsやMacOSと同列にコンピュータとして発展していく可能性があるということなのでしょう。

つまりPS3はXbox360やWiiと同列に語られるべきものではなく、どちらかというとWindowsやMac的な新しいコンピュータシステムであると認識しなければならないのかもしれません。
また、そうでなければあの価格の説得力がない。
¥62,790の機械は「ただのゲーム機」で許されるものではない、ということです。