キャラクターデザインはあまりにも秀逸
キャラクターデザインが秀逸!“萌え”の文化は日本と韓国で共通するものがあるのかも知れませんね。 |
注目すべきは氏の線の細い、繊細なデザインがゲームという制限のある世界で非常に高次元に再現されていること。
それは、ゲームを開始してしばらく、登場するキャラに片っ端から見とれてしまうほどでした。パッケージを見て「お」と思った人はそれだけでも買う価値があることでしょう。
勧善懲悪にならないストーリー
最近のゲームは比較的敵勢力の描写が掘り下げられ、勧善懲悪になりきらないものも多いと思います。シナリオはより重厚に、より複雑になる傾向にあります。しかしながら『マグナカルタ』で描かれる世界はさらに異端、と言うことが出来るのではないでしょうか。主人公達人間は、その世界の先住民“ヤソン”と敵対関係にあります。それぞれが憎しみあい、戦争状態にある中。主人公カリンツはヤソンに深い憎しみを持っています。
憎しみと憎しみがうずめく中、カリンツは戦争の重要な局面に巻き込まれていきます。
この憎しみは、復讐でしか癒せない
衝撃的なキャッチフレーズは愛と憎しみがテーマと言う『マグナカルタ』を端的に表現しています。
しかし僕が一番衝撃を受けたのは、敵であるヤソンの女王アミラがやたらセクシーな女性と言う点です。ぼ、僕こんな美人と戦えないよ!
さらに異端。特徴的過ぎるシステム
とにかく特徴的な戦闘システム! 慣れるまでは何がなにやら? |
『マグナカルタ』の戦闘シーンは一見すると流行のリアルタイムバトルに見えます。しかしいくつかのことをきちんと覚えて戦闘に挑まないと勝利することはおろか、まともに戦うことも出来ないかもしれません。
○戦うには“カン”が必要
フィールドにはカンと呼ばれる力の源が流れており、キャラクターはそのフィールドのカンを消費して行動します。カンは属性ごとに「天・風・江・水・火・雷・山・地」の8種類あり、使う技などによってどのカンが消費されるかも違ってきます。
いわゆるMPなどは無く、その場にいる全員が今あるカンで戦わなければなりません。つまり「敵が天のカンばかり消費するからこちらが天の技が使えない」などと言った状況も発生します。今までにない戦略が必要となります。
○攻撃時はタイミングが必要
攻撃時にはトリニティ・サークルと呼ばれるサークルが出現し、表示されたボタンをタイミングよく押さなければ攻撃は成功しません。
○操作するキャラクターは一人
戦闘には3人参加できますが、操作できるのはその中の一人です。他の2人はじっとその場に立ち止まっているので、実質一人で戦うような感覚になります。
そのほかにも様々な特徴的なシステムがあり、このゲームを「グラフィックが綺麗なだけなRPG」にさせない工夫が見えます。
新しい風を感じよう!
セーブポイントごとの会話シーンでは、恋愛ゲーム的な駆け引きを味わうこことも。 |
特に戦闘シーン。基本的に攻撃できるのは一人ずつなので、必然長引きがちになり、ゲームのテンポとしてはややもたついたように感じることも。
これらのことで正直やや敷居が高いかとも思ったのですが、それによって生じる戦略性の広がりは、従来感じたことの無いものでした。
国産RPGの王道のように見えますが、実際には新しいアイディアに彩られた野心的なRPGです。特にキャラクターの造詣は広く日本人に受け入れられそう。海外産のRPGの多くはあまりにもバタ臭いデザインで受け入れづらかったりするのですが、韓国人の美感は日本人のそれに通ずるのかもしれません。
いやはや、これは日本も『ゲーム脳』とか言って足を引っ張ってる場合じゃないんじゃないでしょうか。『マグナカルタ』を遊びながら、なんとなく僕はそう思いました。
『マグナカルタ』 バンプレスト 奥義覚醒RPG 発売中 \7,329 [税込]
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