入谷の鬼子母神
江戸時代の文人、太田蜀山人の狂歌に出てきたのが最初だという「おそれ入谷の鬼子母神」というフレーズ。
他にもいくつか江戸の名所を入れた洒落が存在する。
なかでも有名なのは、
「恐れ入谷の鬼子母神、びっくり下谷の広徳寺」
であろう。広徳寺は関東大震災で崩壊し、練馬へ移ったそうだ。
今ならオヤジギャグと苦笑いされるのかもしれないが、なんだか口に出していると心地よいブレーズである。
入谷の鬼子母神 |
さて、その入谷の鬼子母神までやってきた。道をはさんだ向かいに鰻屋さんがあり、その路地を進むと「河金」というトンカツ屋さんがある。
とんかつ「河金」さん
場所は路地へ入っていくので、わかりづらいかもしれないが、「河金」さんを発見。ここは、元祖カツカレーのお店である。これが、河金丼750円 |
カツカレーといえば、以前、銀座~佃島の散歩で紹介した銀座にある「グリルスイス」が最初にカツカレーを出したことで有名である。ちゃんとスプーンで食べるカツカレーはそうかもしれないが、カレー粉もとんかつも明治の頃にはすでにあった。「グリルスイス」の創業は昭和22年だから、それ以前にカツカレーの原型があっても不思議はない。
さて、ここ「河金」さんには、「河金丼」というメニューがある。これこそ元祖カツカレーだといわれているのだ。そのルーツは大正時代にまでさかのぼれるとのこと。
というわけで、「河金丼」を食べにやってきたのだ。
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