散歩/昭和を振り返る散歩ルート

昭和の喫茶店を歩く 神保町~神楽坂散歩(3ページ目)

最近ではめっきり数の少なくなった昔ながらの喫茶店。そんな懐かしい喫茶店めぐりの散歩に出かけてみた。まずは、昔の喫茶店がまだ多く残る神保町をスタート。飯田橋から神楽坂へと歩を進めていった。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

歴史のプロムナード

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飯田橋駅へ向かう目白通りにはいくつもの碑が建っている。
靖国通り沿いにもいくつかの古い喫茶店がある。それらを見ながら俎板(まないた)橋を渡り、九段下へ。
靖国神社の手前で目白通りを右に曲がる。以前から気になっていたのだが、飯田橋駅に向かうこの目白通りには歴史のプロムナードという碑がいくつもある。今度じっくり観察しながら歩きたいと思っているのだが、今回は目についたものを紹介していこう。
まず、最初に遭遇するのが、「台所町」という碑である。
それによれば、江戸のはじめから元禄の頃まで、江戸城の台所衆の組屋敷があったそうだ。台所頭をはじめとして、台所衆、台所者と呼ばれる役人が住んでいた。その後大名や、旗本の屋敷に移り変わったのだが、その後も台所町の名前が残った。
なるほど、さっき渡ってきた橋が俎板(まないた)橋というのもうなづける。

甲武鉄道飯田町駅

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今は飯田橋という地名だが、昔は飯田町といっていた。ここに甲武鉄道飯田町駅があった。いまの中央線である。
しばらく歩くと「甲武鉄道飯田町駅」という碑があった。
明治22年(1889)、新宿ー八王子間に甲武鉄道が開業し、明治28年(1895)には市街線として延長され、飯田町駅が開業し現在の中央線の始発駅となったのだそうだ。その後甲武鉄道は御茶ノ水方面に延長され、明治39年(1906)、甲武鉄道は国有化される。
昭和8年(1933)に飯田町駅は貨物専用駅となり、この奥のホテルエドモントが旧駅構内で、改札口は小石川側にあったそうだ。
考えてみれば民営化されたJRだが、もともとは多くの民間鉄道がしのぎを削っていたわけである。

外堀通りを神楽坂へ

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外堀通りの飯田橋駅ぞいの整備された散歩道。川の流れに紅葉した木々が美しい。
この日は秋晴れのいい天気だった。目白通りを進み、飯田橋駅を通り過ぎたところで、外堀通りを左に曲がり、神楽坂をめざす。
ここは歩道が整備され、実に美しい人口の散歩道になっている。
川が流れ、木々の間から日光が差し込む。思わずEくんが「きれいな景色ですねぇ」と言った。日の光が差しこみ、川面に紅葉した木々が映る。青い空には遠くビルが見えている。
絶景である。この日のような晴天にゆっくり散歩してみたいコースだ。
しばし、たたずみ景色を眺めた。
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