散歩/昭和を振り返る散歩ルート

昭和の喫茶店を歩く 神保町~神楽坂散歩(2ページ目)

最近ではめっきり数の少なくなった昔ながらの喫茶店。そんな懐かしい喫茶店めぐりの散歩に出かけてみた。まずは、昔の喫茶店がまだ多く残る神保町をスタート。飯田橋から神楽坂へと歩を進めていった。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド


懐かしいナポリタンの味

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これで普通盛り。けっこうな量だ。サラダが付いて650円。プラス200円で飲み物が付く。
表にお昼のメニューという看板。午前11時から午後2時までのメニューが並んでいる。ここ「さぼうる2」の名物はなんといってもナポリタンである。最近は食べていないなぁ。というわけで、僕はナポリタン、Eくんはミートソースを注文する。
次々とほかの席に運ばれているナポリタンを見て驚いた。超大盛りなのだ。少し不安になって、店の人にあれは大盛りなのか普通盛りなのかを聞く。
あれは大盛りですけど、普通でもけっこう量がありますよ、とのこと。
そうか、昔は僕も大盛りを食べていたことを思い出した。
30代のころ、僕は体重が100キロを越す肥満体型であった。
注文するのはたいてい大盛りだったなぁ。
というわけで、やってきたナポリタンは店の人が言うように、けっこうな量だ。
50歳前の僕には少々胃にもたれるなぁと思いながらもおいしく完食。
ケチャップの味がなんとも懐かしい。タバスコや粉チーズもたっぷりかける。
うまいなぁ。

ミートソースも昔の味だ

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こちらもものすごい盛のミートスパゲティ。食べごたえがある。こちらもサラダが付いて650円。
喫茶店の食事メニューの基本というのは、カレーライスであろう。「さぼうる2」のビーフカレーもなかなかうまい。そして、喫茶店の定番といえば2種類のスパゲティだ。「ミートソース」と「ナポリタン」である。いっしょに出てくる粉チーズにタバスコも定番であろう。
まだアルデンテなんて知らないころ、これこそがスパゲティだと思って食べていた。
そういえば、大学時代、僕は喫茶店でアルバイトをしていたことがある。今のパスタ料理と喫茶店のスパゲティとはまったく別のものだ。
まずは、仕込みでスパゲティを大量にゆでる。茹で上がったスパゲティは冷まして、200gずつをサランラップでくるみ、冷蔵庫に入れておくのである。
注文があったら、冷蔵庫からパスタを出して、フライパンで炒める。
ナポリタンの場合は業務用の大きな缶詰からオタマでひとすくいのソースを入れ、フライパンで炒める。ただそれだけだった。

半額で本を売っているお店く

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今話題の「ブックハウス神保町」。古書ではない。新しい本が半額で売られているところだ。
「さぼうる2」の食事でお腹一杯になったところで、靖国通りを九段下方向に歩いた。
すぐに目に入ってきたのは「ブックハウス神保町」である。ここは、出版社と契約し、安い値段で本を売っている話題のお店である。
中に入ってみる。なるほど、本当に安い。しかも古書ではない。
日本の出版事情もこういうお店から変わりつつあるのかもしれない。普通なら、返品され裁断される本がまたこういう書店に並んでいるのだ。
少し見て、さらに靖国通りを進む。芳賀書店があった。僕が上京した80年代の初めというのは、まさにビニ本ブーム。ここ芳賀書店も男性客で満員であった。
懐かしいなぁ。ちょっと立ち寄ってみる。今はビニ本などではなく、アダルトDVDが並んでいる。時代は変わったのである。
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