散歩/和む散歩ルート

都電に揺られ、縁日と夕涼みの隅田川散歩(2ページ目)

都電荒川線梶原駅で降りて、商店街に突入。縁日を見ながら、歩けばいつしか荒川に。生きたうなぎを見て、そこから再び梶原まで歩いて2時間弱の散歩。夕涼みに川沿いはもってこいだ

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

昭和の哀愁を乗せて都電荒川線は走る

この散歩では重宝する都電荒川線。東京の下町を縫うように進む
浴衣を着て、草履を履いて出かけた。待ち合わせたのは、都電荒川線の早稲田停留所。時刻は午後6時。ちょうど西に夕日が沈むところで、赤く染まった電車が入ってくる。映画「ALWAYS 三丁目の夕日」のシーンのようだ。昭和30年代の東京を感じながら、梶原まで。

電車を降りると、すぐに梶原商店街がある。商店街を入ってすぐのところに「都電もなか本舗 明美」がある。あ、ここは都電の車両を模したモナカがあるのだ。食べてみたかったんだよな。が、まあ、後から寄ることにしようと、商店街を進む。

おお、露店が出ている。お好み焼きだとかいろいろおいしそうなものがある。しかし、露店はまばらだし、人も少ないなぁ。愛宕地蔵尊を発見。こんなに小さいお地蔵さんだったんだ。眼病と火防せの祈願仏なのだそうだ。しかし、きちんと花が供えられているし、掃除も行き届いている。地元の人々に愛されているのだろう。

梶原の縁日。ちょい寂しさ漂う……
しばらく行くと、シャッターの閉まった煙草屋の前に貼り紙があった。「このたび当店は高齢のため閉店いたしました。長い間ご愛顧いただきまして、誠にありがとうございました」とある。さびしい気分で、先に進む。

商店街はすぐに終った。いやぁ、どうしよう。今回は、だらだら歩こうと何も下調べをしてこなかった。どうしようか。Nくんとともに途方に暮れていると、自転車に乗ったおばちゃんが、いきなり立ち止まって声をかけてくれた。 

「この先にある白山神社の向こう側に土手ができて、川までの道がきれいになってるから行ってみなさいよ」

と言う。下町のメシア降臨!突然の風に吹かれ、僕たちはそちらの方向に歩いて行くことにした。
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