夕涼みに出かける

荒川の夕暮れ。この季節は無理せず、夕方からでかけるのがちょうどいい
炎天下の中を歩くのも楽しいものだが、Nくんはどうも苦手らしい。

「夕方から縁日とか、そういうところに行きませんか?」

と言う。なるほど、縁日か。縁日というのは、神社やお寺で、特定の日に参詣するとご利益があるという日である。たとえば、「3」のつく日とか「5」がつく日などと決まっていたりする。そういう日は人が集まるので、露店などが出たりして、実に楽しいわけだ。

縁日はもちろん昼間からやっているのだけれど、やはり夕方から、出かけるのがいいだろう。最近は少なくなったが、夕涼みという習慣がある。僕が子供の頃は、まだクーラーも普及していなくて、日中は、陽が差さない屋内のほうが涼しいが、陽が沈んでからというのは、屋内よりも外のほうが涼しくなるというわけで、多くの人が外に出てきたものだ。

黄昏時、だんだんと暗くなる近所の道を友人や家族とだらだらと屋外を歩くのは実に楽しかった。ちなみにこの「黄昏(たそがれ)」という言葉の語源は、「誰そ彼」である。つまり、あたりが暗くなりはじめ、顔が見えなくなり「誰だあの人は?」という時間帯ということである。余談だが、明け方のことは「彼は誰(かわたれ)」という。

ネットで調べてみると、都電荒川線の梶原停留所を降りたところからすぐの梶原商店街にある「愛宕地蔵」の縁日が3のつく日にあるということで、ここへ出かけることにした。
都電荒川線梶原駅で降りて、商店街に突入。縁日を見ながら、歩けばいつしか荒川に。そこから再び梶原まで歩いて2時間弱の散歩。夕涼みに川沿いはもってこいだ