散歩/和む散歩ルート

北品川~天王洲アイル 海が見たい散歩(2ページ目)

海を見ながら散歩をしようと旧品川宿から品川埠頭にむかった。たしかに海は見えたが、金網越し。向こう岸はお台場。こちらはコンテナ溢れる品川。表と裏を見せられつつ、計画通りにいかない散歩はまだまだ続く。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

地元の定食屋さんで食事をしてスタート!

6月2日から始まる品川神社祭りに偶然遭遇。
いつもランチを食べてからスタートするこの散歩。Nくんにランチはどこで食べるのかと聞いたら、真っ白な紙を鞄から出す。

「地図をプリントアウトしてきたつもりだったんですけど……」

まったく印刷されていない。名前も忘れたとのことで、とりあえず、昼ごはんを食べる場所を探しながら祭り気分の北品川商店街を歩いてみることにした。

それにしても旧品川宿を解説する碑や看板がいくつもあって、それを見ながら歩くのも実に楽しい。最初にあったのが「問答河岸」という碑。かつてこの海岸先に波止場があり、三代将軍徳川家光が東海寺に入るとき、沢庵和尚が迎え出て問答をした故事にちなむそうだ。

将軍は和尚に、

「海近くして東(遠)海寺とはこれ如何に」

と尋ねたところ和尚は

「大軍を率いても将(小)軍と言うが如し」

と答えたそうだ。

さらに進むと公園の前に山車が出ている。鐘や太鼓の音はここから聞こえてきたのだ。祭りの気分いっぱいだ。その公園の前には、「品川から二里」という碑が立っている。さすがに旧品川宿から続く歴史のある町で、公園、トイレ、ベンチなどが多い。散歩者には優しい町である。なかでも「お休み処」というところは、椅子が出されており、中には昔の品川宿の写真が展示されている。ここで、「品川宿まち歩きマップ」というのを10円(実費)で売られている。散歩するならぜひ、これを求めたい。

あまりお目にかからない、この刺身の量。1000円は安すぎです
そしてNくんが「ここがいいでしょう」とランチの場所に決めたのが、「ゆかいなお食事処」という場所。1000円の「おまかせ定食」にする。これが大当たりだった。新鮮なマグロの刺身がこれでもかと盛られている。さらに冷奴、煮物、ホッケの焼いたもの、カレーなど。コストパフォーマンスも高い。Nくんは、「おいしいですねー」と言いながら、ご飯をおかわり。

ネットでランチの場所を決めて出かけるのもいいが、すべての情報がネットにあるわけではない。いや、むしろ現地に行ってみないとわからないことが多いのだ。ここもそんな定食屋のひとつだろう。

お腹いっぱいになって、いよいよ歩き始める。
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