桜は歩いて見るものだということを納得
2006年4月2日の日曜日。天気がよかったので、都内の桜をいくつか見て歩こうと出かけた。
まずは、我が家の近所の桜を見ようと、神田川沿いに行ってみたのだが、あまりにも素晴らしく、終日ここの桜を見ることになってしまった。
前回、高田馬場から神楽坂を歩いたとき、この神田川沿いの道を歩いた。日陰では、1週間前に降った雪が残っていたのは2月のはじめである。それが2ヵ月後にはこうして桜が咲き乱れているのである。
とにかくものすごい人であった。まさに老若男女。いろいろな人たちが桜を見に、この神田川沿いの道を歩いているのである。橋の上から見ると、両岸の桜が見事で、いつまでも見てしまう。
この日は、芭蕉庵が解放されていた。中では甘酒が売られていた。200円である。もちろん買い求めた。
神田上水の水役であった松尾芭蕉が、4年間住んでいたのだそうだ。芭蕉庵には小さな庭があり、急斜面には俳句が書かれた札がある。それを見ながら歩くのも楽しい。
椿山荘で記念写真
通りかかった女性にシャッターを押してもらう |
今日はひとりの散歩だ。自分で自分の写真を撮ろうと思ったら、5人組の女性に声をかけられる。
「撮ってあげますから、私たちを撮ってください」
とおっしゃる。おお、なんとも楽しい。
再び神田川沿いの道を歩く。和服を着た若い女性の集団に会った。ふと、司馬遼太郎の文章を思い出した。それは中国の少数民族の、衣装について語られたときのものだったが、
「娘の衣装は民族の花である」
というような一文。たしかにそうだ。娘姿というのはどんな民族でも花なのだ。桜に着物姿の女性は実によく似合う。
しばらく僕は彼女たちと桜を眺めていた。
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