プロレス/プロレス関連情報

さくらコラム第12回:必殺技の開発

大好評さくらコラム。今回は、“必殺技”開発の秘密。女子プロレス界に伝わる数々のエピソードを広田さくらが独自の視点で紹介します!

執筆者:川頭 広卓

【女子プロレス卒業生、広田さくらによるコラム/秘密の女子プロレス】
みなさんお久しぶりです!

今回の秘密の女子プロレスは『プロレス技開発の秘密』です。

女子プロレス界には、今や数え切れないほどの技があります。その中でも、選手はそれぞれの特徴やレスリングスタイルに合わせて、オリジナル技の開発を行うのです。

そんなオリジナル技は開発方法や練習方法も様々。今回は、選手のオリジナル技がどのように生まれ、どのような練習の後にリング上で晴れてお披露目されるか、その謎を解き明かしていきたいと思います。

オリジナル技の開発と猛練習

技の開発のヒントは、様々なところにあります。

例えば里村(明衣子)選手が開発した、オーバーヘッドキック。サッカーの技をそのままリングでやってしまうという、里村選手ならではの自由な発想から編み出されたオリジナル技です。

似た感じの技に新崎人生選手の“輪廻”という技がありますが、バク宙っぽい感じで蹴る人生選手に対して、里村選手のはサッカーそのまんま“キャプテン翼”のようなフォームで蹴ります。

この技は里村選手が道場で何度も練習を重ねて、リング上でお披露目するに至りました。私も練習の場に立ち会ったことがありますが、キックミットを頭の高さに持ってもらい、何度も打ち込んでいました。

もちろん里村選手はサッカーは未経験なので、どの位置から蹴り込めば命中するのか、ゼロから手探りの状態だったと思います。

「どちらの足をどれだけ踏み込んだら、どこまで足が届くか」など、あらゆる角度やタイミング、また動いている相手にあわせて練習していましたが、この猛練習があったからこそ、体格の割に意外と頭が小さいアジャ・コング選手の頭にも命中させることが出来るのです。
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