現在のプロレス界で最も旬なレスラーといっても過言ではない。思い起こせば、2004年12月。闘龍門出身の二人は、当時所属をしていたドラゴンゲートから素行不良を理由に突然解雇されることとなった。
しかし、この退団が転機となったのか、埋もれていた二人の才能が大きく花開く。翌年にはメジャー団体、全日本プロレスに参戦を果たし、さらにはドラゴンドアを旗揚げ。日本を代表するトップレスラーらと幾度も死闘を演じ、アジアタッグ王座、近藤に至っては全日本ジュニア王座を戴冠。気が付けば、八面六臂の活躍でプロレス界に不動の地位を築いていた。前例のない早さで、一気に成り上がった二人。そんな彼らに、これまでのレスラー人生を振り返って貰うと、成功のヒントが随所に見えた。
出会い。そして複雑な感情の交錯
プロレス界屈指の名チームへと成長した近藤&brother |
brother:出会いは、俺が7期生で闘龍門メキシコに入って、メキシコに住んどったら、後からコイツ(近藤)が入ってきて、何期生やったっけ?
近藤:8期生。一応、後輩(笑)。
brother:後輩で入ってきて、それがファーストコンタクト。
ガイド:第一印象は?
brother:生意気な奴がきたなと(笑)。
近藤:俺の第一印象は、(しみじみと)顔でけぇなぁ~っていう。なんだコイツっていう感じですかね?
brother:俺も先輩やったけど、年下だったから、一応敬語でしゃべってん。
近藤:でも、あれだよ。俺も一応後輩だから、今でこそbrotherって呼んでるけど、その時は辻本さん、辻本さんって……。あり得ないな(笑)。
ガイド:実際、行動を共にするようなったのはフィーリングが合うから?
近藤:いや、そうでもないですよ。やっぱり彼は先輩だし、僕があーだ、こーだいっても、納得できない部分っていうのはあると思うんですよ。僕はいっちゃう方だし。
brother:色々いわれてたけど、納得いかない部分は凄くあって、いい返したり、何もやらんかったりっていうのもあったんよ。でも、なんやろ、当時イタリアンコネクションっていう軍団があって、レギュラーと準レギュラーっていう編成やってん。最初は俺もレギュラーに入ってたんやけど、途中からレギュラーの3人目が俺じゃなくて、近ちゃんになって。最初ムカってきてんけど、そういう現実がだんだん身に染みてきて、確かにショックは受けたんだけど、実力の世界やし、しょうがないなって。
ガイド:複雑な感情の交錯があった訳ですね?
brother:ぶっちゃけ先輩面しとってん、俺。でもな、実力ない奴が先輩面してたら、ダメだなって。結局プロレス業界の一番悪いところってそこやねん。風通しもようならんし。そっからやね、考え方が変わってきたのは。
近藤:うん。そっからだね。いうこときくようになったのは(笑)。
brother:認めるようになった。
近藤:それまでは全然言うこときかなくてさ。