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KID大麻スキャンダル:主催者の対処は?(2)

復帰戦の直前に発表された山本KID徳郁の大麻吸引スキャンダル報道。真偽は不明。主催者は完黙。だがイベントのネック=選手管理と情報開示を放置していいのだろうか?

執筆者:井田 英登

「DREAM」視聴率低迷の最終兵器、山本“KID”徳郁

そんな危機状況の中、第五回大会にして灯った光明があった。

「HERO’S」で絶対的なファンの支持を誇った、山本“KID”徳郁の参戦である。昨年2007年シーズンの前半は、アマチュアレスリングに復帰を発表して以来、山本のMMA試合機会は激減していた。北京オリンピック代表枠に挑戦を銘打って一月の天皇杯に参戦したものの、同大会で右ヒジを負傷。その後、9月の「HERO’S」(実質的な国内最終興行)に復帰、引き続いて大晦日の「Dynamite!! 2007」でハニ・ヤヒーラと対戦したものの、その後の2008年シーズンは、「DREAM4」(6/15)にも一度は参戦予定選手として名前を連ねながら、最終的に試合は組まれずじまい。

何が彼をリングから遠ざけていたかは不明だが、この間、山本自身はアメリカのWEC王者として活躍するユライヤ・フェイバーの名前を挙げ「日本でもアメリカでも闘いたい」と、WEC参戦をも示唆する言葉を口にしていたので、もしかしたら水面下で参戦交渉もあったのかもしれない。

“胸突き八丁”状況が開かれるように見えたが…

今回の「DREAM」参戦にあたって、主催者側は山本の対戦相手にライバルと目するユライヤと同じジムの所属選手ジョセフ・ベナビデスを起用。ようやく、「HERO’S」の屋台骨をほぼ一人で支えて来たスーパースター「KID」の担ぎ出しに成功した。

大会の舞台となる大阪では、主催に名を連ねるTBS系準キー局の毎日放送(MBS)が、全面に「山本KID参戦!」を打ち出したスポットCMを放映し、前景気を煽った。前述したような人気低迷の苦境もあり、DREAM / FEG陣営としても、“胸突き八丁”の状況を、山本の吹かせる“神風”で一蹴したい気持ちもあったにちがいない。

だが、大会三日前になって、驚くべき事態が連発する。まず、今回TV的にも興行的にも最大の売りものであった山本が、練習中の怪我を理由に欠場を発表。

そして、山本のスキャンダル記事を掲載した週刊現代は、その三日後ーーすなわち山本が出場するはずだった「DREAM5」の開催当日に発売されたのだった。

(3)「週刊現代」は、山本の持つ知名度を“狙い撃ち”に続く
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