[スマックガール] 6月4日

ベルファーレ


 キーラ・グレイシー参戦

 

 近年、女子格闘技の盛り上がりには目を見張るものがある。六本木のベルファーレを舞台に隔月の定期興行を成功させているスマックガールを牽引車に、かつては女子の試合に懐疑的であったプロ修斗にも女子マッチが組み込まれるようになった。かつてスマックのライバル団体であったAXは運営側の問題もあって活動停止状態に陥ったが、総合シーンではちょっとした女子格闘ブームと言いたくなるような盛況ぶりである。この活況に業界新規参入組も、次々に現れた。まずTBSの人気番組「サイボーグ魂」が2月にモデルや一般女性をオーディションで選抜して対戦させるイベントを開催。3月には長野で禅道会の女子選手・石原美和子らを中心としたArcadiaという大会も開催された。

 他競技でも女子の進出は盛んで、老舗の女子ボクシングはライカ、八島有美といった人気選手を擁して、一般社会にも通じるすそ野の広い人気を誇るようになっている。また打撃のない柔術やグラップリングのジャンルでも、サンボ出身の藤井恵のアイドル的な人気ぶりなどもあってか、アマチュアの競技人口が増えているという。つい先日の5月22日にも各格闘技ジャンルの交流と、新しい女子スター選手の発掘を目指す「女子格闘技Gals(ギャルズ)」というニューイベントが産声をあげた。総合格闘技、キックボクシング、ブラジリアン柔術等各種競技の博覧会的イベントだが、これも好調のスマックガール実行委員会が制作を担当した大会である。

 早くも乱立の気配のみえるこの女子格闘技界にあって、なんと六本木のクラブに、ルックス抜群の女グレイシー戦士が登場、プロレスラーとの異種格闘技戦に挑むという仰天プランが浮上した。

 話題の主・キーラ・グレイシーはヘンゾの姉のフラビアさんの娘で17歳。褐色の肌に長い黒髪、精悍なルックスのブラジル美人。女優のジェニファー・ロペスを髣髴とさせる抜群のプロポーションを胴着に包んで、柔術界の悩殺戦士として話題を呼んでいる。ただ、物騒な叔父の喧嘩屋ハイアンが目の中に入れても痛くないほど可愛がっていることもあり、うっかりナンパでもしようものなら命の覚悟が必要だという。

 しかしアイドル級の美少女とはいえ、最強一族の一員。名門グレイシー・バッハで学んだ柔術の技術は本物。01・02年、パンアメリカン選手権青帯レーヴィー級を連覇。先月26・27日にカリフォルニア州で開催されたパンナム大会では紫帯部門に出場。準決勝ではサンボ界一のヴィジュアル系として知られる藤井恵との“アイドル対決”をポイント大差で制し、続く決勝でも女子柔術のベテラン茂木康子を一本で下し、余裕の優勝を果たしている。

 この実力とルックスに目をつけたのが、六本木のクラブ・ヴェルファーレでの毎月興行が好調の女子総合格闘技団体「スマックガール」。5月7日の大会では早速、篠泰樹スマック実行委員会代表が、7月以降の大会へのキーラの招聘を発表。「グレイシーなのでプロレスラーが対戦に名乗りを上げて欲しい」とアピール。さっそく柔道出身の某女子プロレスラーをはじめ数名が反応してきているという。ただ、キーラもこれまで柔術一筋で来たため、総合の経験は皆無。打撃の練習も始めてまだ日も浅いため、スマック初戦は打撃無しルールとなりそうだ。

 プロレスラー以外でも、スマックにはミドル級王者辻結花、あるいはライト級王者のしなしさとこら人気選手が多く、キーラが早く総合の技術を身に付ければ、10~12月に計画されるトーナメントでの総合デビュー、スマック選手との対戦と夢がひろがる。

 キーラにとどまらずスマック周辺はまだまだ話題が豊富だ。先にも紹介したTBS主催の女子格闘技大会に出場したグラビアアイドル・羽柴まゆみが、次回スマックガール6月4日大会に初参戦。カルトアイドル・ナナチャンチンとの対戦が決定している。さらに7月13日のDEEP大阪大会にはスマックのエース・辻が出撃。「男子の総合ファンをスマックに引き込みたい」と意気込んでいる。またキーラの招へいに協力した格闘技用具の販売メーカー・イサミ社でも、女子外国人選手をどんどん招へいしていきたいと表明しており、第二第三のアイドル戦士が登場してくる可能性が高い。

 現在水面下で地上波テレビ放送も計画中であるという、スマック・ガール。話題が出揃い、今年後半は一気にブレイクしそうな気配だ。

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