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【プロ野球】台湾から来た二人のエース

ヤンキースで活躍する王建民に代表される投手の名産地・台湾から今年も二人のピッチャーが来日した。楽天・林恩宇とロッテ・呉偲佑は2006年、共に台湾国内リーグで17勝を挙げた好投手だ。

執筆者:コモエスタ 坂本


ヤンキースで活躍する王建民に代表される投手の名産地・台湾から今年も二人のピッチャーが来日した。楽天・林恩宇とロッテ・呉偲佑は2006年、共に台湾国内リーグで17勝を挙げた好投手だ。

好投手を輩出する台湾球界


台湾球界は、歴史的に好投手を輩出する土地柄だ。台湾プロ野球誕生前も、「二郭一荘」と呼ばれた郭源治(中日)、郭泰源(西武)、荘勝雄(ロッテ)らの名投手が日本プロ野球で活躍し、その後も郭李建夫(阪神)、許銘傑・張誌家(ともに西武)らが続いた。

伝統的に台湾は、打者よりも投手力の方が高い「投高打低」という傾向があり、国際試合においてもしばしば好投手によって、ロースコアの接戦を演じることがある。ヤンキースの王建民が2006年に19勝でア・リーグ最多勝を獲得したことでもわかる通り、台湾の投手は打者に比較して「ワールドレベル」に近いと言えるのだ。

そんな台湾の国内リーグを代表する二人のエースが、今年日本プロ球界にやって来た。楽天の林恩宇とロッテの呉偲佑である。

楽天・林恩宇


今年楽天入りした林恩宇は、1981年3月生まれで今シーズン26歳になる右腕投手だ。2005年に台湾国内リーグの誠泰コブラズに入団すると、その年12勝8敗4Sの成績を残し、誠泰球団初の前期優勝に貢献した。

林恩宇は、2006年に楽天入りしたインチェ(林英傑)とともに、誠泰では「双林」と呼ばれ、2005年シーズンには左右のエースとして活躍した。2006年春のWBCアジア予選でも、最も重要な試合である韓国戦に先発、惜しくも敗れたものの、日本のマウンドでその存在感を発揮した。

2006年シーズンには、誠泰のみならず台湾球界を代表するエースに成長した。17勝8敗2Sで最多勝を獲得し、最高防御率1.72、最多三振209でもまたタイトルを獲得。楽天ではローテーション入りが確実視されており、おそらく開幕三連戦から先発登板の機会があるだろう。

林恩宇 台湾での成績

2005年 167 2/3回 12勝8敗4S 防御率1.72 三振152
2006年 202 2/3回 17勝8敗2S 防御率1.73 三振209
通算成績 370 1/3回 29勝16敗6S 防御率1.72 三振361


【ロッテ・呉偲佑】→
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