3回戦
8/15(火) 第1試合
○駒大苫小牧(南北海道)10 - 9青森山田(青森) ×
夏の甲子園三連覇を狙う駒大苫小牧が、「津軽海峡対決」で近年常連校の青森山田と対戦。試合は壮絶な乱打戦だった。
試合は青森山田が2回表に4点を先制、4回までに7-1と6点のリードを奪う。駒大苫小牧は3回途中からエース田中を投入し、反撃機を伺う。8回裏、駒大苫小牧は3点を奪い、8-8とついに同点。9回表、青森山田は1点を挙げ、9-8とするものの、その裏力投のエース野田がつかまり、サヨナラ負け。接戦をものにした駒大苫小牧が、再び頂点を目指す。
8/16(水) 第2試合
○日大山形(山形)11 - 10今治西(愛媛)×
1回戦で常総学院(茨城)を打撃戦の末11-8で下し、2回戦も文星芸大付(栃木)を相手に2ケタ得点で打ち勝ってきた今治西と、1回戦で開星(島根)に快勝し、2回戦で東北(宮城)との東北対決を制した、の日大山形との対決。
初回から両チームの点の取り合いで始まり、1回裏に4点を挙げた日大山形がリードを続ける。7回表に今治西が4点を挙げ、8-7とついにリード。しかし8回裏に日大山形が同点に追いつき、試合は8-8のまま延長戦に突入。延長13回表、今治西は2点を挙げ、勝利が転がり込んだかに見えたが、その裏6回から好投していた今治西の熊代がつかまり、最後は無死満塁から犠牲フライで日大山形のサヨナラ勝ち。
他県からの野球留学なしの「純山形県チーム」が好感を呼んだ日大山形だったが、次戦の準々決勝で早稲田実に敗れる。
準々決勝
8/17(木) 第二試合
○智弁和歌山(和歌山)13 - 12帝京(東東京)×
大会新記録の1試合7本塁打が飛び出す、豪快な乱打戦。試合は智弁和歌山が馬場の2打席連続本塁打、7回裏には広井の2ランで8-2と6点リード。しかし粘る帝京は8回表に2点を返し4点差と迫り、続く9回表には2アウト1・2塁から6連打。最後は代打で2度目の打席に立った沼田が3ランを放ち、この回8点で12-8と大逆転に成功。
4点リードの帝京はしかし逃げ切れず、9回裏、智弁和歌山は橋本の3ランで1点差に詰め寄り、なおも攻め立てる。制球を崩した帝京投手陣から代打青石がタイムリーを放ち同点にし、最後は古宮が四球を選んで、押し出しサヨナラ勝ち。壮絶な試合を制した智弁和歌山だったが、準決勝で駒大苫小牧に屈する。
8/18(金) 第二試合
×福知山成美(京都)2 - 3鹿児島工(鹿児島)○
この試合まで愛工大名電(愛知)、静岡商、熊本工と決して楽ではない対戦相手を破ってベスト8に進出した福知山成美と、初戦の高知商を逆転勝ちで下すなど、粘り強さを見せる鹿児島工との対決。
両チームが初回に1点ずつを取り合い、3回裏福知山成美が1点勝ち越し、試合は2-1で膠着状態。福知山成美・駒谷、鹿児島工・榎下の好投が続く。7回表、鹿児島工は地方大会でも驚異的な代打成功率を誇り、甲子園に入っても好調の代打の切り札、今吉晃を先頭に送り、遊撃内野安打で出塁。その後送りバントと連打で2-2に追いつき、試合は延長に突入。10回表、鹿児島工が4番の鮫島がセンターバックスクリーンにソロホームランを放ち、試合はそのまま3-2で終了。試合の流れを変えた7回表に登場した今吉晃は、はその風貌やパフォーマンスでも今大会の甲子園を大いに沸かせた一人だろう。
この翌日の準決勝、鹿児島工は早稲田実を相手に0-5と完封負けを喫する。超高校級の早実エース斎藤に完敗、力の差を見せつけられたという格好だったが、試合終了後も初出場チームがよくここまでやったというムードに溢れ、選手も笑顔で甲子園を後にしたのが印象的だった。